Description of a work (作品の解説)
2007/11/28掲載
Work figure (作品図)
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ヨーロッパ橋

 (Le pont de l'Europe)1877年
124.7×180.6cm | 油彩・画布 | プティ・パレ美術館

印象派を代表する画家ギュスターヴ・カイユボットの代表作『ヨーロッパ橋』。1877年に開催された第三回印象派展に出品された本作は、発展著しいパリ市内に架けられる≪ヨーロッパ橋≫と、そこを行き交う人々を描いた作品で、画面左部分に描かれた橋を渡る帽子の男と日傘を差す女のうち、帽子の男はカイユボット自身がモデルである。一時期はクロード・モネも画題として描いたサン・ラザール駅(参照:モネ作『サン・ラザール駅』)とその(機関車)倉庫の上に架けられているこの橋の≪ヨーロッパ橋≫という名称は、この橋を中心に放射状に伸びている各通りの名称が、ヨーロッパの都市の名前を用いていることから、そう呼称されるようになった。本作において最も注目すべき点は、急激な遠近法による情景(風景)描写と、特異な画面構築にある。画面左部分に描かれた男(カイユボット)の頭付近にある消失点へと吸い込まれるような極端な遠近法は、橋本体とその手すり部分や影、道路に引かれる線などによって、より強調されている。古典的とも呼べるような写実的描写手法が用いられながらも、カイユボットの個性を感じさせる写真的な構図や独特の視点展開によって活発に再開発がおこなわれたパリの急激な近代性を画家は本作で見事に捉えている。なお本作を描く前の段階で制作した習作が二点(習作A習作B)残されているほか、画面右側部分遠景にサン・ラザール駅が描かれる(本作同様、第三回印象派展に出品された)同名作品の別ヴァージョンがアメリカのキンベル美術館(フォート・ワース)に所蔵されている。

関連:『ヨーロッパ橋(習作A)』『ヨーロッパ橋(習作B)』
関連:キンベル美術館所蔵 『ヨーロッパ橋(別ヴァージョン)』


【全体図】
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ヨーロッパ橋の上からサン・ラザール駅周辺を眺める男。この橋の≪ヨーロッパ橋≫という名称は、この橋を中心に放射状に伸びている各通りの名称が、ヨーロッパの都市の名前を用いていることから、そう呼称されるようになった。



【橋の上から駅周辺を眺める男】
橋を渡る一組の男女。1877年に開催された第三回印象派展に出品された本作は、発展著しいパリ市内に架けられる≪ヨーロッパ橋≫と、そこを行き交う人々を描いた作品で、画面左部分に描かれた橋を渡る帽子の男と日傘を差す女のうち、帽子の男はカイユボット自身がモデルである。



【橋を渡る一組の男女】
急激な遠近法による橋の表現。画面左部分に描かれた男(カイユボット)の頭付近にある消失点へと吸い込まれるような極端な遠近法は、橋本体とその手すり部分や影、道路に引かれる線などによって、より強調されている。



【急激な遠近法による橋の表現】

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