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作品イメージ
homeページCollection常設展示バロック美術ピーテル・パウル・ルーベンス (Rubens,Peter Paul)
Work figure (作品図)
Description of a work (作品の解説) 2006/02/21掲載
【全体図】
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我が子を喰らうサトゥルヌス
(Saturno devorando a un hijo) 1635-1638年頃
180×87cm | 油彩・画布 | プラド美術館(マドリッド)

バロック期を代表する巨匠ルーベンスが残す傑作的神話画『我が子を喰らうサトゥルヌス』。スペイン国王フェリペ4世が営んでいた狩猟の為の別館トーレ・デ・ラパラーダの装飾として描かれた本作の主題は、天空神ウラノスと大地の女神ガイアの間に生まれた6番目(末弟)の巨人族で、ローマ神話の農耕神で土星の惑星神でもあるサトゥルヌスが我が子のひとりによって王座から追放されるとの予言を受け、次々と生まれてくる息子達を喰らう場面≪我が子を喰らうサトゥルヌス≫を描いたもので、ルーベンスの描き出すリアリズムに富んだ迫力と緊張感に溢れたサトゥルヌス像は後世の画家に少なくない影響を与えており、後に近代絵画の創始者の一人として知られるロマン主義の大画家フランシスコ・デ・ゴヤも自宅の壁に描いた名高い連作≪黒い絵≫のひとつとして、同主題≪我が子を喰らうサトゥルヌス≫を描いている。ギリシア神話のクロノスと同一視されるサトゥルヌスという主題は中世から様々な寓意的(又は哲学的)解釈がされており、本作では祭暦を視覚的に具現化した姿によって示されている。また本作の黒雲に乗る裸体のサトゥルヌス像は、ルネサンス期最大の巨匠ミケランジェロによる最高傑作『最後の審判』中の自身の生皮を持つ聖バルトロマイからの影響が指摘されているほか、バルトロメウス・スプランヘルの原画に基づくヘンドリク・ホルツィウスの銅版画の構図に関連されると考えられている。


【生まれた我が子を喰らうサトゥルヌス】
生まれた我が子を喰らうサトゥルヌス。本作の主題≪我が子を喰らうサトゥルヌス≫はローマ神話の農耕神で土星の惑星神でもあるサトゥルヌスが我が子のひとりによって王座から追放されるとの予言を受け次々と生まれてくる息子達を喰らう場面で、主神ユピテルもサトゥルヌスの息子であったが、サトゥルヌスの妻である母レアが機転を利かせユピテルの変わりに石を布に包んで差し出したためにユピテルは生還したとされている。

【サトゥルヌスによって喰らわれる子供】
父サトゥルヌスによって喰らわれる子供。ルーベンスの描き出すリアリズムに富んだ迫力と緊張感に溢れたサトゥルヌス像は後世の画家に少なくない影響を与えており、後に近代絵画の創始者の一人として知られるロマン主義の大画家フランシスコ・デ・ゴヤも自宅の壁に描いた名高い連作≪黒い絵≫のひとつとして、同主題≪我が子を喰らうサトゥルヌス≫を描いている。

【黒雲に乗る裸体のサトゥルヌス像】
黒雲に乗る裸体のサトゥルヌス像。ルネサンス期最大の巨匠ミケランジェロによる最高傑作『最後の審判』中の自身の生皮を持つ聖バルトロマイからの影響が指摘されているほか、バルトロメウス・スプランヘルの原画に基づくヘンドリク・ホルツィウスの銅版画の構図に関連されると考えられている。

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