Introduction of an artist(アーティスト紹介)
画家人物像
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アントワーヌ・コワペル Antoine Coypel
1661-1722 | フランス | 古典主義・ロココ美術




フランス古典主義とロココ美術初期の境界期に活躍した画家兼版画家。光沢を感じさせる硬質的な色彩と、劇的でやや大げさな人物の姿態と堅牢な画面構成による古典主義的な作品を制作。神話画や宗教画、寓意画、人物画のほかヴェルサイユ宮殿に代表される大規模な装飾画も手がけるなど、その画業は多岐にわたっている。晩年期に差しかかった17世紀末から18世紀初頭には明瞭な色彩による軽快で優美性に溢れたロココ様式的表現へと作風を変化させ、二つの様式(古典様式、ロココ様式)の橋渡し的存在となった。また1790年代にフランス国内で発生したニコラ・プッサン派とルーベンス派の対立では、批評家ロジェ・ド・ピールと親しかった為にルーベンスを支持している。ローマのフランス・アカデミーの学長も務めた同時代の有力な画家ノエル・コワペルの息子としてパリに生まれ、幼少より父から絵画を学ぶ。1773年から1775年まで父を追うかたちでローマへと渡り、同地でラファエロコレッジョカラッチ一族、そしてティツィアーノヴェロネーゼなど過去の偉大な巨匠らの作品を研究したほか、当時、最も成功していた画家のひとりシャルル・ル・ブラン様式を踏襲した作品を手がけ高い評価を得る。1681年に王立絵画・彫刻アカデミーの正式な会員へ選出。その後、国王や摂政オルレアン公の庇護を受けながら公的な仕事を請け負うなど、画家としての道を順調に歩んでゆく。1714年には王立絵画・彫刻アカデミー会長、翌15年には王室付首席画家の任に就くが、この頃には健康状態の衰えが著しく、1722年パリで死去。なお画家の息子シャルル=アントワーヌ・コワペルとノエル=ニコラも画家として活躍した。

Work figure (作品図)


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