Description of a work (作品の解説)
2007/10/07掲載
Work figure (作品図)
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戦争

 (La guerre) 1894年
114×195cm | 油彩・画布 | オルセー美術館(パリ)

印象主義時代に活躍した素朴派の画家アンリ・ルソーの代表作『戦争』。制作された1894年のアンデパンダン展(無審査出品制の美術展覧会)に出品されたものの、その後長い間行方が不明であったものの第二次大戦中に発見された本作は≪戦争≫の寓意を描いた作品で、フランスの民衆版画(エピナール)や当時の雑誌や新聞の挿絵から着想を得られていることが判明している。複雑で非汎用的な構図や構想、明らかな寓意的意図など画家の作品には例外的な内容が描かれる本作中で、中央の馬のような動物、画面左部分の木々や葉、死体の肉を啄ばむ鳥など最も印象的に用いられている黒色は、後期印象派を代表する画家であり象徴主義の提唱者でもあるポール・ゴーギャンも強い衝撃を受けたと賞賛の言葉を残している。またそれらと対照的な白い衣服に身を包む画面中央の≪戦争≫の擬人像は炎と剣を手に死体の上を駆け巡っている。画面下部では戦争で死した幾多の人々の死体が転がっている(この中で画面中央で観る者の方へ顔を向けた死体はルソー自身だとも推測されている)。画家は本作をアンデパンダン展に出品した際、「それは到る所に恐怖と絶望を残し、そして涙と廃墟を後に通り過ぎてゆく。」と文章を添えている。なおルソーは後年、本作とほぼ同様の版画を制作したことが知られている。


【全体図】
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炎と剣を手に死体の上を駆け巡る≪戦争≫の擬人像。制作された1894年のアンデパンダン展に出品された本作は≪戦争≫の寓意を描いた作品で、フランスの民衆版画や当時の雑誌や新聞の挿絵から着想を得られていることが判明している。



【死体の上を駆け巡る戦争の擬人像】
中央の馬のような動物の印象的な黒色。複雑で非汎用的な構図や構想、明らかな寓意的意図など画家の作品には例外的な内容が描かれる本作中で、最も印象的に用いられている黒色は、後期印象派を代表する画家ポール・ゴーギャンも強い衝撃を受けたと賞賛の言葉を残している。



【馬のような動物の印象的な黒色】
戦争で死した幾多の人々の死体。この死体の中で画面中央で観る者の方へ顔を向けた死体はルソー自身だとも推測されている。画家は本作をアンデパンダン展に出品した際、「それは到る所に恐怖と絶望を残し、そして涙と廃墟を後に通り過ぎてゆく。」と文章を添えている。



【戦争で死した幾多の人々の死体】

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