Description of a work (作品の解説)
2007/10/27掲載
Work figure (作品図)
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床の鉋かけ(床削り、床に鉋をかける人々)


(Raboteurs de parquet)1875年
102×146.5cm | 油彩・画布 | オルセー美術館(パリ)

印象派を代表する画家ギュスターヴ・カイユボットが手がけた最も有名な作品のひとつ『床の鉋かけ』。1876年に開催された第二回印象派展に出品された作品の中で最も重要な作品のひとつとなった本作に描かれるのは、新居の床を削るために鉋をかける三人の下層階級の労働者の姿で、極端とも言える程の遠近法による場面展開や自然主義的な現代性、幾何学的な画面構成などカイユボット独自の表現様式が随所に示されている。『床削り』、又は『床に鉋をかける人々』とも呼ばれる本作には、上流階級出身である画家が労働者階級の者を描くという、一見、矛盾のようにも感じられる画題が描かれているが、クロード・モネルノワール(両者は労働者階級出身)とは異なるブルジョワ(富裕者)階級ならではの労働者に対する新鮮な視点によって描かれる場面表現は、第二回印象派展出品時、観者に衝撃を与えたと伝えられている。なお別の視点と構図から展開した同主題の作品もある。

関連:別ヴァージョン 『床の鉋かけ』


【全体図】
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新居の床を削る労働者階級の男。1876年に開催された第二回印象派展に出品された作品の中で最も重要な作品のひとつとなった本作に描かれるのは、新居の床を削るために鉋をかける三人の下層階級の労働者の姿である。



【新居の床を削る労働者階級の男】
男らによって削られる邸宅の床。極端とも言える程の遠近法による場面展開や自然主義的な現代性、幾何学的な画面構成など、本作には独自の表現様式が随所に示されており、今日では画家の最も有名な作品のひとつとして広く知られている。



【男らによって削られる邸宅の床】
画面下部に記される画家のサインと年記。クロード・モネルノワール(両者は労働者階級出身)とは異なるブルジョワ(富裕者)階級ならではの労働者に対する新鮮な視点によって描かれる場面表現は、第二回印象派展出品時、観者に衝撃を与えたと伝えられている。



【画面下部に記される画家のサイン】

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