Description of a work (作品の解説)
2010/08/14掲載
Work figure (作品図)
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タイユブールの戦い

 (La Bataille de Taillebourg) 1837年
485×555cm | 油彩・画布 | ヴェルサイユ宮国立美術館

フランスロマン主義の巨匠ウジェーヌ・ドラクロワの重要な歴史画作品『タイユブールの戦い』。オルレアン朝フランス国王ルイ=フィリップ1世の依頼によりヴェルサイユ宮≪戦争の間≫の装飾画として制作された本作は、フランス王国カペー朝第9代国王であり、ブルボン家の祖先としても知られる≪聖ルイ王(ルイ9世)≫が、英国王ヘンリー3世の守護するシャラント河にかかるタイユブール橋を突破し勝利を収めた1242年7月21日の戦い≪タイユブールの戦い≫を主題に制作された歴史画作品である。画面のほぼ中央へ配される理想のキリスト教の王とも評価された聖ルイ王は白馬に跨り左手には手綱を、右手には権杖を持ちながら勇猛果敢に戦いに臨む姿で描かれている。その周囲にはフランス軍、英国軍が入り乱れるかのように混沌とした戦闘の情景が人々でうねりを示すかのように描かれており、その表現はドラクロワ自身も影響を受けていた17世紀フランドル絵画の巨人ピーテル・パウル・ルーベンスの絵画様式を彷彿とさせるほど躍動と運動性に溢れている。さらに485×555cmと巨大な画面寸法であるにもかかわらず登場人物や構成要素を密集して描き込むことによって各々の距離感が緊密となり戦闘の激しさと緊張感をより強調させることに成功している。


【全体図】
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果敢に戦う聖ルイ王。オルレアン朝フランス国王ルイ=フィリップ1世の依頼によりヴェルサイユ宮≪戦争の間≫の装飾画として制作された本作は≪聖ルイ王(ルイ9世)≫が、英国王ヘンリー3世の守護するシャラント河にかかるタイユブール橋を突破し勝利を収めた1242年7月21日の戦い≪タイユブールの戦い≫を主題に制作された歴史画作品である。



【果敢に戦う聖ルイ王】
躍動感に溢れる人物描写。フランス軍、英国軍が入り乱れるかのように混沌とした戦闘の情景が人々でうねりを示すかのように描かれており、その表現はドラクロワ自身も影響を受けていた17世紀フランドル絵画の巨人ピーテル・パウル・ルーベンスの絵画様式を彷彿とさせるほど躍動と運動性に溢れている。



【躍動感に溢れる人物描写】
弓を引く英国軍兵士。485×555cmと巨大な画面寸法であるにもかかわらず登場人物や構成要素を密集して描き込むことによって各々の距離感が緊密となり戦闘の激しさと緊張感をより強調させることに成功している。



【弓を引く英国軍兵士】

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