Description of a work (作品の解説)
2008/05/24掲載
Work figure (作品図)
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読書する女(読書する娘)

 (Jeume liseuse) 1776年頃
82×65cm | 油彩・画布 | ワシントン・ナショナル・ギャラリー

18世紀フランス美術界随一の大画家ジャン・オノレ・フラゴナール1770年代を代表する単身人物画作品のひとつ『読書する女(読書する娘)』。本作は、おそらく室内であろうと推測される場所で静かに本を読む若い女を真横から捉え描いた作品である。本作のモデルに関しては一般的に不明とされるものの、一部の研究者からはフラゴナールの妻の妹で画家の弟子(そして愛人)でもあったマルグリット・ジェラールとする説も唱えられている。本作の様に書物や手紙を読む女性の姿を画題とした作品は、17世紀オランダ絵画黄金期を代表する画家フェルメールの有名な作品『窓辺で手紙を読む女』や『青衣の女』など当時は既に比較的ポピュラーな画題であったものの、しばしば印象派的と喩えられる本作の技巧的表現や画題への斬新なアプローチには注目すべき点は多い。画面中央に配される若い女は静謐な雰囲気の中、左手で持つ書物に視線を落とし、読書(書物の内容)に集中している。豊かな量感によって描かれる女の姿態は余計な力みを一切感じさせず、やや脱力的に扱われながらも、全体としては気品の高さを強く感じさせる。特にこの若い娘の微かにあどけなさの残る端整な横顔や、憂いにも似た複雑な感情を思わせる瞳の表情は特筆に値する出来栄えである。また技巧的な要素を考察してみても、素早く流れるかのような軽快でやや大ぶりの筆触によって描写される若い女の瑞々しい肌や髪の毛の表現や、身に着ける黄色の衣服と暗深な青緑色の背景との色彩・明暗的対比からは画家の優れた力量を存分に感じることができる。


【全体図】
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微かにあどけなさの残る端整な横顔。本作のモデルに関しては一般的に不明とされるものの、一部の研究者からはフラゴナールの妻の妹で画家の弟子(そして愛人)でもあったマルグリット・ジェラールとする説も唱えられている。



【あどけなさの残る端整な横顔】
豊かな量感によって描かれる女の姿態。しばしば印象派的と喩えられる本作の技巧的表現や画題への斬新なアプローチには注目すべき点は多く、豊かな量感によって描かれる女の姿態は余計な力みを一切感じさせず、やや脱力的に扱われながらも、全体としては気品の高さを強く感じさせる。



【豊かな量感によって描かれる女の姿態】
若い女が集中して読む書物。素早く流れるかのような軽快でやや大ぶりの筆触によって描写される若い女の瑞々しい肌や髪の毛の表現や、身に着ける黄色の衣服と暗深な青緑色の背景との色彩・明暗的対比は特に優れた出来栄えを示している。



【若い女が集中して読む書物】

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