Description of a work (作品の解説)
2006/02/20掲載
Work figure (作品図)
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サンタトニオ・アバーテ多翼祭壇画

 1464年頃
(Polittico di sant'Antonio Abate)
105×30cm | テンペラ・板 | ヴァティカン宮美術館 絵画館
※アントニオ・ヴィヴァリーニ作

ヴィヴァリーニ一族の始祖アントニオ・ヴィヴァリーニ円熟期を代表する傑作『サンタトニオ・アバーテ多翼祭壇画』。本作は磔刑に処され死せる主イエスを上段中央に、下段中央に彩色された浮き彫りの聖アントニウスが配されている多翼祭壇画の形式が取られており、ヴィヴァリーニ様式の特徴である明瞭な色調や温雅な線描による、国際ゴシック様式の華麗な装飾性に富んだ金色を用いる壮麗な表現がなされており、ヴィヴァリーニ一族の始祖アントニオ・ヴィヴァリーニ円熟期を代表する傑作として名高い本作は、当時アントニオが最も得意としていた上下段に主聖人を配した多翼祭壇画の形式が取られている。ヴィヴァリーニ様式の特徴であるこの表現はベッリーニ家とならび、ヴェネツィア絵画における二大流派のひとつとして名声を博した。また本作の制作後、アントニオ・ヴィヴァリーニは第一線を退き、実弟バルトロメオ・ヴィヴァリーニ等へ立場を譲ったと当時の文献に残されている。


【全体図】
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明瞭な色調や温雅な線描による死せるキリストの表現。ヴィヴァリーニ一族の始祖アントニオ・ヴィヴァリーニ円熟期を代表する傑作として名高い本作は、当時アントニオが最も得意としていた上下段に主聖人を配した多翼祭壇画の形式が取られている。



【明瞭な色調や温雅な線描による表現】
彩色された浮き彫りの聖アントニウス。上エジプトの貴族出身であり、後に資産を放棄し砂漠で隠遁者となった聖アントニウスの手にする杖は、悪魔や悪霊を駆逐する神の力を示している。



【彩色された浮き彫りの聖アントニウス】
国際ゴシック様式の華麗な装飾性に富んだ金色を用いる壮麗な表現。ヴィヴァリーニ様式の特徴であるこの表現はベッリーニ家とならび、ヴェネツィア絵画における二大流派のひとつとして名声を博した。



【金色を用いる壮麗な表現】

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