Description of a work (作品の解説)
2009/02/22掲載
Work figure (作品図)
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絵筆を持つクロード・モネ


(Claude Monet peignant) 1875年
85×60.5cm | 油彩・画布 | オルセー美術館(パリ)

印象派を代表する画家ピエール=オーギュスト・ルノワールの親愛を感じさせる肖像画の傑作『絵筆を持つクロード・モネ』。1876年にパリのル・ペルチェ通り6番で開催された第2回印象派展へ出品される18点の作品の中のひとつである本作は、画家と同じく印象派を代表する画家であり良き友人でもあった≪クロード・モネ≫が絵筆と調色板(パレット)を手に持ちながら画架の前に立つ姿を描いた肖像画作品である(※第2回印象派展出品時は名称を『M氏の肖像』としていた)。当時、モネが滞在していたアパルトマンであるパヴィヨン・フラマンの一室を舞台に制作される本作で、画架の前に立つモネはやや左側を向くように斜めの姿勢を取りながら自然体で立っており、その視線は観る者(ここではルノワールであろう)へと視線を向けている。画面のほぼ中央に配されながらも全体の姿態は左下から右上へと緩やかなS字曲線による対角的な造形を示しており、画面の中に心地よいリズムを刻んでいる。また本作でモネが身に着ける黒い衣服(仕事着)や帽子、頬から顎にかけて蓄えられた髭や頭髪は、大きな窓から差し込む柔らかな陽光に包まれた背景の中で逆光気味に浮かび上がっている。そして顔面部分と右手に握られた絵筆、左手に持たれる暖色が数色並べられた調色板(パレット)が黒い衣服や髭の中で輝くように映えている。背景へと眼を向けると、画面左側へやや厚い生地を思わせるカーテンが装飾的に描き込まれており、さらにその奥にはしばしばルノワールの作品に登場する夾竹桃(キョウチクトウ)が枝葉を広げている。本作に描かれるモネの姿は主題こそ画家として制作されているものの、画面の中に漂う親和的な雰囲気や自然的な様子からは個人的性格と親睦の念を感じずにはいられない。なおルノワールは『アルジャントゥイユの庭で絵筆をとるクロード・モネ』を始め、本作以外にも同時期に友人モネをモデルとした作品を数点手がけていたことが知られている。

関連:『アルジャントゥイユの庭で絵筆をとるクロード・モネ』


【全体図】
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描き手であるルノワールへと視線を向ける画中のモネ。1876年にパリのル・ペルチェ通り6番で開催された第2回印象派展へ出品される18点の作品の中のひとつである本作は、画家と良き友人でもあった≪クロード・モネ≫が絵筆と調色板を手に持ちながら画架の前に立つ姿を描いた肖像画作品である。



【ルノワールへと視線を向けるモネ】
輝くように描かれる友人モネの右手。大きな窓から差し込む柔らかな陽光に包まれた背景の中で逆光気味に浮かび上がっている本作のモネの顔面部分と右手に握られた絵筆、左手に持たれる暖色が数色並べられた調色板(パレット)が黒い衣服や髭の中で輝くように映えている。



【輝くように描かれる友人モネの右手】
調色板(パレット)の上へ並べられる色彩。当時、モネが滞在していたアパルトマンであるパヴィヨン・フラマンの一室を舞台に制作される本作に描かれるモネの姿は主題こそ画家として制作されているものの、画面の中に漂う親和的な雰囲気や自然的な様子からは個人的性格と親睦の念を感じずにはいられない。



【調色板の上へ並べられる色彩】

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