Description of a work (作品の解説)
2009/02/02掲載
Work figure (作品図)
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白い馬

 (Le Cheval blanc) 1898年
140×91.5cm | 油彩・画布 | オルセー美術館(パリ)

後期印象派を、そして総合主義を代表する画家ポール・ゴーギャン晩年期の典型的な作品『白い馬』。画家の友人である薬剤師の依頼により制作された本作は、おそらくパルテノン神殿東側の浮き彫り彫刻に着想を得て描かれた≪白馬≫を主題とした作品である。画面前景となる水辺で脚を休め水を飲む白馬は一見すると穏健な姿で描かれているが、そこに用いられる色彩は白色と緑色という非常に幻想性に溢れる彩色であり、この為に本作は依頼主から受け取りを拒否されている。ゴーギャンが娘の死をきっかけに自殺を図った(未遂に終わる)翌年に制作された本作に描かれる白馬に関する解釈については、ポリネシアの伝説から聖性の象徴とする説や、黙示録に記された死を告げる青褪めた馬とする説など諸説唱えられているが、画家の真意については依然として謎に包まれたままである。さらに画面中景から遠景にかけて配される二頭の茶色の馬と騎手らは楽園や自然との共存を象徴していると推測されているが、この二頭の馬と騎手らは画面左側へと歩みを進めており、もう二度と戻らないかのような一抹の不安すら感じさせる印象を観る者に感じさせる。そして画面全体を包み込む静謐な雰囲気と瑞々しく幻想的な色彩表現が本作の解釈をより困難なものとしている。何にせよゴーギャンの晩年期特有のやや陰鬱でメランコリックな精神性を強く感じさせる本作は、自殺未遂後の画家の作品の特徴を良く示しており、画家の生涯を研究する上でも重要視されている。なおゴーギャンは本作から約3年後の1901年にも馬と騎手を主題とした作品『浅瀬(逃走)』を手がけている。

関連:1901年制作 『浅瀬(逃走)』


【全体図】
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水辺で休息する白馬の象徴的な姿。おそらくパルテノン神殿東側の浮き彫り彫刻に着想を得て描かれた本作の白馬に用いられる色彩は白色と緑色という非常に幻想性に溢れる彩色であり、この為に本作は依頼主から受け取りを拒否されている。



【水辺で休息する白馬の象徴的な姿】
画面から立ち去る印象を受ける裸体の人物。画面中景から遠景にかけて配される二頭の茶色の馬と騎手らは楽園や自然との共存を象徴していると推測されているが、この二頭の馬と騎手らは画面左側へと歩みを進めており、もう二度と戻らないかのような一抹の不安すら感じさせる印象を観る者に感じさせる。



【立ち去る印象を受ける裸体の人物】
画面前景に描かれる一本の白い花。ゴーギャンが娘の死をきっかけに自殺を図った(未遂に終わる)翌年に制作された本作に描かれる白馬に関する解釈については、ポリネシアの伝説から聖性の象徴とする説や、黙示録に記された死を告げる青褪めた馬とする説など諸説唱えられているが、画家の真意については依然として謎に包まれたままである。



【画面前景に描かれる一本の白い花】

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