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Introduction of an artist(アーティスト紹介)
画家人物像

ヤン・ステーン Jan Steen
1626-1676 | オランダ | オランダ絵画黄金期

17世紀のオランダ絵画黄金期に活躍した風俗画家。日常における陽気な出来事や生活を鋭敏な洞察力を用いて、教訓的な内容を含ませた風俗画を制作。丁寧な細密描写と明瞭な色彩による独自の表現様式はオランダ絵画史上において一定の評価を受けている。また風俗画の他にも、聖書や神話を典拠とした物語画や自画像も手がける。同時代の画家ファン・オスターデやヤン・ファン・ホイエンに師事し、当時のオランダの有力都市であったハーグやデルフト、レイデン、ハールレムなどで活躍。デルフトでは巨匠フェルメール、ハールレムでは大画家フランス・ハルス、レイデンではレンブラントの有力な弟子ヘリット・ダウなど各都市の第一線の画家らから影響を受けながら独自の様式を形成。1649年に師ヤン・ファン・ホイエンの娘と結婚。ヤン・ステーンは画業のほかに宿屋を営んでいたことが知られている。またヤン・ステーンは多作の画家として知られ、現在までに約380点が確認されている。


Work figure (作品図)
Description of a work (作品の解説)
【全体図】
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牡蠣を食べる娘 (Oestereetsterije) 1656-1660年頃
20.5×14.5cm | 油彩・板 | マウリッツハイス美術館(ハーグ)

オランダ絵画黄金期風俗画の巨匠ヤン・ステーンによる最も魅力的な小作品のひとつ『牡蠣を食べる娘』。アムステルダム有数のコレクターらを経て、1936年にヘンリ・デテルティングからハーグのマウリッツハイス美術館に寄贈された本作は、牡蠣を食する若い娘(又は婦人)を描いた作品で、この女性のモデルは不明であるが、観者に向けられる艶めかしく挑発的な視線が非常に印象的である。若い娘が手に取りその口へ運ぼうとしている≪牡蠣≫は本作が描かれた17世紀当時、精力剤(媚薬)として人々に広く好まれた食材で、それを知る者は娘の魅惑的な表情や娘の後部に描かれる寝台と関連させ、否が応にも観者にエロティックな連想を抱かせる。この一見単純な構成によって描かれる本作ではあるが、ヤン・ステーンにとって女性は画業において重要なモチーフであり、鋭い観察眼によってその風俗的官能性をまざまざと表現した最も優れた画家の作品のひとつとして、現在も人々に愛されている。また本作に描かれる他の食材や陶製の水差し、銀の食器なども丁寧な細密描写によって描かれおり、画家の確かな力量を示している。

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宿屋の外で九柱戯をする人々 1660-1663年頃
(Skittle Players Outside an Inn)
33.5×27cm | 油彩・板 | ロンドン・ナショナル・ギャラリー

オランダ絵画黄金期の画家ヤン・ステーンが当時の庶民の日常風景を描いた代表的な作品のひとつ『宿屋の外で九柱戯をする人々』。おそらくヤン・ステーンがオランダ北部の有力街ハールレムに滞在したいた時期に描かれたと推測される本作は、当時のありふれた日常の出来事を描いた典型的な作品のひとつであるが、現実の日常生活の中に表現された牧歌的や詩情感は、画家の作品の中でも特に秀逸である。九柱戯とは9本のピンに木製の球を投げ倒れたピンの数によって得点を競う、ナインピンズとも呼ばれるボーリングに似た球技で、当時の庶民には広く親しまれていた娯楽であった。本作が描かれたオランダ絵画黄金期当時のハールレムは国内で最も発展した都市のひとつで、生活が豊かになった人々の中では近郊の田舎へ小旅行することが流行していたと推測されており、本作はそんな田舎の宿屋における穏やかな一場面を描いた作品である。九柱戯に興じる者、柔らかな日なたの中で煙草を片手にくつろぐ者、宿屋へと続く小道を歩く男や婦人など人々の生活を楽しむ姿や、高い枝から覗く大気的な空の表現など、見所は非常に多い。

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大人が歌えば子供が笛吹く(陽気な家族)
(Soo d'oude songen, soo pypen de jonge) 1660-1670年頃
134×163cm | 油彩・画布 | マウリッツハイス美術館(ハーグ)

17世紀オランダ絵画黄金期を代表する風俗画家ヤン・ステーンの代表作のひとつ『大人が歌えば子供が笛吹く』。別名『陽気な家族』とも呼ばれる本作は、古くからネーデルランド地方に伝わる諺で、同地方の幾人もの画家たちが手がけてきた≪大人が歌えば子供が笛吹く≫を主題に描かれた作品である。この諺は≪善行であれ悪行であれ、子供は親を真似るものだ≫を意味し、画家は中央で老婆が手にする用紙の文面(そう歌えば、そう真似てピーピーとする)や、それに呼応するかのような登場人物の笛を吹く動作、鳴く動作、パイプを吹かす動作、物真似で知られるオウムなどをもって表現している。しかし、本作では諺の意味よりも、ヤン・ステーンの描く家庭像の典型である陽気で高揚した登場人物や場面の雰囲気、さらに晩年期の大きな特徴である記念碑的な構成が強く示されている。また構図的にも最も観る者の関心を惹かせる注がれるワインを中心に人物や動物が放射線状に配されており、それぞれがおこなう人物の行動を結び付けているのである。なおアムステルダム王立美術館にもヤン・ステーンが手がけた同主題の作品が所蔵されている。

関連:アムステルダム王立美術館版 『陽気な家族』

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聖ニコラウスの休日 (Het Sint-Nicolaasfeest)1663-65年頃
82×70.5cm | 油彩・画布 | アムステルダム国立美術館

17世紀オランダ絵画黄金期を代表する風俗画家ヤン・ステーンの最も著名な作品のひとつ『聖ニコラウスの休日』。本作に描かれるのは、子供の守護聖人でありサンタクロースの原型とされるバーリの(又はミラの)聖ニコラウスが、子供達へ贈り物を届けた翌日の朝の場面、所謂クリスマスの場面で、ストーリー性とその演出を巧みに合わせ人々の日常における喜怒哀楽を表現する画家の傑出した才能が如何なく発揮されている。本作に描かれる子供らは人形など聖ニコラウスの贈り物を手に喜びの表情を浮かべているが、左端の男児だけは望まない贈り物(白樺の枝)を贈られたことに泣き出している。このようなユーモアすら感じさせる教訓的な要素を含ませた場面表現は巨匠ピーテル・ブリューゲルらに通ずる伝統的な表現であり、ヤン・ステーンはそれにおける同時代の第一人者であった。また本作に示される賑やかで騒々しい雰囲気や生気に満ちた人物表現、明瞭で大気的な光と空間の表現、丁寧な細密による場面構成要素の描写なども画家の最も特徴的な表現手法として知られている。

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恋煩い(病気の婦人)
(Zieke vrouw met polsvaelenda dokter)1665-1667年頃
76×63.5cm | 油彩・画布 | アルテ・ピナコテーク

オランダ絵画黄金期の風俗画分野で最も傑出した画家のひとりヤン・ステーンの代表作『恋煩い』。別名『病気の婦人』とも呼ばれる本作に描かれるのは、≪恋煩い≫に苦しむ若い娘と、それを診断する医師で、画家は本作以外にもアルテ・ピナコテーク所蔵版やマウリッツハイス美術館版など本主題を数点残していることが確認されている。本作で叶わぬ恋に苦しみ、悲壮で深刻な表情を浮かべる若い娘とは対照的に、それを診断する医師は極めて冷静に対応する姿で描かれる。また、その服装は当時、主に舞台などで着られていた古い様式の服装である。これは一般的に、本来、病気ではない≪恋煩い≫すらも診断し、金を得る姿から、医師という高潔な身分に対する風刺が込められていると考えられている。このように明瞭で洗練されたオランダ絵画黄金期独特の色彩描写や場面表現の中にもヤン・ステーンの鋭い人間観察による社会的な風刺が顕著に示される本作や本主題は、画家の作品の中でも特に愛される作品のひとつとして広く人々に親しまれている。

関連:アルテ・ピナコテーク所蔵版 『恋煩い』

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