Description of a work (作品の解説)
2010/06/04掲載
Work figure (作品図)
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エヴァ(イブ)

 (Eve) 1904年
60×46cm | 油彩・画布 | オルセー美術館(パリ)

フランス象徴主義の画家オディロン・ルドンを代表する宗教的主題作品のひとつ『エヴァ(イブ)』。画家が裸婦を手がけ始めた1904年に制作された作品である本作は、旧約聖書 創世記 2章-3章に記される、天地創造の6日目に地上の塵から創造される最初の男性アダムの肋骨より生み出された最初の女性≪エヴァ(イブ)≫を主題とした作品であるが、本作に描かれる本質的イメージは永久、永遠の女性像にある。極めて幻想的で、あたかも浮世離れした背景を背に画面中央へ描かれる最初の女性≪エヴァ≫は、やや伏目がちに視線を傾けるように見えるが、その表情は非常におぼろげで観る者の印象次第で如何様にも受け取ることができてしまう。また描かれるエヴァの一糸纏わぬ上半身は平面性が強調されており、特になだらかな両肩の曲線と異様性すら感じさせる太い右腕の造形はエヴァの現実性を消失させること見事に成功している。また赤みがかったエヴァの上半身や背景、その中で光の輝きを示すかのような(エヴァの周囲の)黄色味や画面右側の異空的な薄青色の配色は、本作に類稀な神秘性と宗教的主題特有の厳粛な雰囲気を与えている。ルドン自身本作に対して「心休まる裸婦、裸体であることを恥らうこともなくエデンの園に居るかのような裸婦を描く。画家によって想像された世界の中の裸婦を描く。そこで行動する裸婦は欲望と無縁の美を開花させ、また同時に卑しさとは断絶した魅力に溢れるのだ。」との言葉を残していることからも理解できるよう、本作にはルドンの抱く永遠の女性像と、そこに生まれる崇高な美が体現されている。


【全体図】
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おぼろげに描写されるエヴァの表情。画家が裸婦を手がけ始めた1904年に制作された作品である本作は、旧約聖書 創世記 2章-3章に記される、天地創造の6日目に地上の塵から創造される最初の男性アダムの肋骨より生み出された最初の女性≪エヴァ(イブ)≫を主題とした作品であるが、本作に描かれる本質的イメージは永久、永遠の女性像にある。



【おぼろげな表情のエヴァ】
なだらかな肩の曲線。本作に描かれるエヴァの一糸纏わぬ上半身は平面性が強調されており、特になだらかな両肩の曲線と異様性すら感じさせる太い右腕の造形はエヴァの現実性を消失させること見事に成功している。



【なだらかな肩の曲線】
清涼ながら異空的な薄青色。赤みがかったエヴァの上半身や背景、その中で光の輝きを示すかのような(エヴァの周囲の)黄色味や画面右側の異空的な薄青色の配色は、本作に類稀な神秘性と宗教的主題特有の厳粛な雰囲気を与えている。



【清涼ながら異空的な薄青色】

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