Description of a work (作品の解説)
2010/03/08掲載
Work figure (作品図)
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聖ゲオルギウスと竜


(Saint Georges and the Dragon) 1889-1890年
141×97cm | 油彩・画布 | ロンドン・ナショナル・ギャラリー

19世紀フランス象徴主義の先駆者ギュスターヴ・モロー晩年期の代表作『聖ゲオルギウスと竜』。1889年から1890年にかけて制作された本作は、小アジア(現トルコ)のカッパドキア出身とされる伝説上の聖騎士であり、英国などの守護聖人としても知られる聖ゲオルギウスの最も著名な逸話≪聖ゲオルギウスと竜≫を主題とする作品である。伝説によればカッパドキア近郊で暴れている巨大な有翼竜への生贄として同国の王の娘が選ばれてしまったものの、旅の途中でカッパドキアへ立ち寄った聖ゲオルギウスがキリスト教への改宗を条件に竜を退治するとの申し出をおこない、それを受諾した王の求めによって聖ゲオルギウス槍を竜の開いた口へと突き立て退治したとされており、本伝説は大凡11世紀から12世紀頃に成立したと考えられている。画面中央よりやや左側へ配される聖ゲオルギウスは輝くような毛並みが目を惹きつける白馬に跨り、黒い甲冑を身に着けながら右手に持つ朱色の長槍を竜へと突き立てている。聖ゲオルギウスが跨る白馬も禍々しい竜を眼前に前足を上げ果敢に威嚇している。画面右下へは聖ゲオルギウスの槍が刺さり口を開け血を滴らせながら鋭い視線を聖人へと向ける有翼竜が描かれており、その姿からは両者の勝敗を容易に窺い知ることができる。さらに画面中央よりやや右側となる中景には、生贄として竜へ捧げられた王の娘が祈りの姿態で配されている。


【全体図】
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竜を退治する聖ゲオルギウス。1889年から1890年にかけて制作された本作は、小アジア(現トルコ)のカッパドキア出身とされる伝説上の聖騎士であり、英国などの守護聖人としても知られる聖ゲオルギウスの最も著名な逸話≪聖ゲオルギウスと竜≫を主題とする作品である。



【竜を退治する聖ゲオルギウス】
槍が刺さり血を滴らせる竜。旅の途中でカッパドキアへ立ち寄った聖ゲオルギウスがキリスト教への改宗を条件に竜を退治するとの申し出をおこない、それを受諾した王の求めによって聖ゲオルギウス槍を竜の開いた口へと突き立て退治したとされており、本伝説は11世紀から12世紀頃に成立したと考えられている。



【槍が刺さり血を滴らせる竜】
生贄に捧げられた王の娘。画面中央よりやや左側へ配される聖ゲオルギウスは輝くような毛並みが目を惹きつける白馬に跨り、黒い甲冑を身に着けながら右手に持つ朱色の長槍を竜へと突き立てている。聖ゲオルギウスが跨る白馬も禍々しい竜を眼前に前足を上げ果敢に威嚇している。



【生贄に捧げられた王の娘】

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