Description of a work (作品の解説)
2010/07/21掲載
Work figure (作品図)
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ミラボーとドルー=ブレゼ


(Mirabeau et Dreux-Brézé) 1831年
77×101cm | 油彩・画布 | ニイ・カールスベルク彫刻館

フランスロマン主義の最も重要の画家ウジェーヌ・ドラクロワを代表する史実的歴史画作品のひとつ『ミラボーとドルー=ブレゼ』。対画となる『国民公会のボワシー・ダングラス』と共に7月王政後のルイ・フィリップ政府(オルレアン朝政府)主催の絵画コンクールへ出品されるものの入選には至らなかった本作は、フランス革命直前の1789年6月23日に、三部会に集った第三身分者(=民衆)たちに対する解散と退去という国王の勅命をドルー=ブレゼ公爵が当事者(第三身分者)らへ伝達するものの、「我々は民衆の意思によって此処に在る。銃剣を用いぬ限り我々を追い出すことは叶わぬ」と勅命に反抗した、貴族階級でありながら第三身分として三部会へ選出されたフランス革命初期の指導者オノーレ・ミラボー伯爵の有名な一場面を描いた作品である。画面中央より右側に描かれるのは王党派であり第二身分者(=貴族階級者)であるドルー=ブレゼ公爵が玉座を背景に国王の勅命を第三身分者らへ伝達する姿が描かれ、それと対峙するかのように画面左側へは大勢の第三身分者らと共にミラボー伯爵が憮然的かつ断固たる態度で明確な反抗の意思を示している。このフランス革命においてあまりにも名高い逸話≪球戯場の誓い(テニスコートの誓い)≫直後の民衆の強固な意思と信念の明確な表れである本場面の第三身分者と第二身分者の相容れない張り詰めた緊張感や、第三身分者らの静かに燃え上がる革命(国民議会)への熱い想いが本作からはよく伝わってくる。

対画:『国民公会のボワシー・ダングラス』


【全体図】
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国王の退去命令を伝えるドルー=ブレゼ公爵。対画となる『国民公会のボワシー・ダングラス』と共に7月王政後のルイ・フィリップ政府(オルレアン朝政府)主催の絵画コンクールへ出品されるものの入選には至らなかった本作は、国王の退去命令を伝えるドルゥ=ブレゼ公爵と、それを拒否するミラボー伯爵を描いた作品である。



【退去命令を伝えるドルー=ブレゼ】
国王の退去命令を断固拒否するミラボー伯爵。画面中央より右側に描かれるのは王党派であり第二身分者(=貴族階級者)であるドルー=ブレゼ公爵が玉座を背景に国王の勅命を第三身分者らへ伝達する姿が描かれ、それと対峙するかのように画面左側へは大勢の第三身分者らと共にミラボー伯爵が憮然的かつ断固たる態度で明確な反抗の意思を示している。



【退去命令を断固拒否するミラボー伯爵】
群集と対照的である堅牢な背景。フランス革命においてあまりにも名高い逸話≪球戯場の誓い(テニスコートの誓い)≫直後の民衆の強固な意思と信念の明確な表れである本場面の第三身分者と第二身分者の相容れない張り詰めた緊張感や、第三身分者らの静かに燃え上がる革命(国民議会)への熱い想いが本作からはよく伝わってくる。



【群集と対照的である堅牢な背景】

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