Description of a work (作品の解説)
2009/08/31掲載
Work figure (作品図)
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フランス王妃マリー・レクザンスカの肖像


(Portrait de Marrie Leczinska) 1740年
277×191cm | 油彩・画布 | ルーヴル美術館(パリ)

18世紀フランス、ロココ時代を代表する肖像画家ルイ・トッケ随一の傑作『フランス王妃マリー・レクザンスカの肖像』。本作はブルボン朝第4代にあたる当時のフランス国王ルイ15世(太陽王と呼ばれた偉大なるルイ14世の曾孫)の后≪マリー・レクザンスカ≫を描いた肖像画作品である(※マリー・レクザンスカはポーランド王スタニスワフ1世レシチニスキとその妃カタジナ・オパリンスカとの間に生まれた第二子(次女)である)。ルイ15世はスペイン王フェリペ5世の娘マリアナ・ビクトリアと政略的婚約関係にあったものの、年齢が離れていたこともあり次代の王子誕生を危ぶんだ宰相によって婚約破棄され、健康的で若々しく、かつ才気溢れる教養を身につけていたマリー・レクザンスカに白羽の矢が立てられ、ルイ15世王妃として迎えられたとされている。画面中央へ配される豪華で壮麗な衣服を身に着け、(己の地位を象徴する)王冠を右手で指し示すフランス王妃マリー・レクザンスカの姿は王妃に相応しい威厳と気品に満ち溢れており、当時の流行であった華やかで華麗な様式を踏襲しているものの、薄く笑みを浮かべた王妃マリー・レクザンスカからは(あたかも母性を連想させる)柔らかで親和的な雰囲気が顕著に感じられる。この自然的で柔和な人物描写こそルイ・トッケの肖像表現の真髄であり、本作はその中でも最もその性格が示された作品として(フランス絵画史においても)重要視されている。さらに黄金色と白色、赤色を基色とし、(範囲的)少量の青灰色や黒色を絶妙に対比させた色彩表現も本作では特に注目すべき点である。


【全体図】
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親しみを感じさせる王妃マリー・レクザンスカの表情。本作はブルボン朝第4代にあたる当時のフランス国王ルイ15世(太陽王と呼ばれた偉大なるルイ14世の曾孫)の后≪マリー・レクザンスカ≫を描いた肖像画作品である。



【親しみを感じさせる王妃の表情】
豪奢で華麗な王妃の身に着ける衣服の表現。マリー・レクザンスカの姿は王妃に相応しい威厳と気品に満ち溢れており、当時の流行であった華やかで華麗な様式を踏襲しているものの、薄く笑みを浮かべた王妃マリー・レクザンスカからは(あたかも母性を連想させる)柔らかで親和的な雰囲気が顕著に感じられる。



【豪奢で華麗な衣服の表現】
右手で指し示される己の地位を象徴する王冠。ルイ15世はマリアナ・ビクトリアと婚約関係にあったものの、年齢が離れていたこともあり、健康的で若々しく、かつ才気溢れる教養を身につけていたマリー・レクザンスカに白羽の矢が立てられ、ルイ15世王妃として迎えられたとされている。



【己の地位を象徴する王冠】

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