Description of a work (作品の解説)
2007/12/21掲載
Work figure (作品図)
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フランス王ルイ十四世の肖像

 (Portrait de Louis XIV)
1701年 | 230×194cm | 油彩・画布 | ルーヴル美術館(パリ)

ロココ美術初期に最も活躍した肖像画家のひとりイアサント・リゴー随一の代表作『フランス王ルイ十四世の肖像』。画家の作品の中で最も有名な作品であり、18世紀前半期の王侯肖像画の典型となった作品でもある本作は、戴冠式の衣装(大礼服)を身に着けた≪フランス国王ルイ十四世≫を描いた作品で、ルイ十四世の孫であるアンジュー公フィリップがスペイン国王フェリペ5世へ贈呈する為にリゴーへ注文し、制作されるも、ルイ十四世が大変気に入り手元に残したと伝えられる(後にフィリップはルイ十四世がカルロス二世から受け取った遺言によりスペイン国王に就任した)。本作で最も注目すべき点は、豪奢で華々しいルイ十四世の肖像表現にある。フルール・ド・リスと呼ばれるユリの花を意匠化した歴代フランス国王の紋章が伝統に則し青地に金糸で刺繍された、贅を尽くしたかのような豪華な戴冠式の衣装をその身に纏うルイ十四世は黄金の杖を右手に、左手が置かれる腰には黄金の剣が下げられている。その姿はあたかも世界の王のような威厳と、絶対的な権力者としての風格に満ち溢れており、実に堂々としている。また何者にも侵されることのない自信に満ち溢れていながらも、王としての品位(気高さ)も同時に携えるルイ十四世の表情も観る者を圧倒する。なお画家の工房による本作の模写が数多く制作されている。


【全体図】
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自信に満ち溢れていながらも、王としての品位も同時に携えるルイ十四世の表情。1701年に制作され、1704年にはサロンへと出品された本作は画家の作品の中で最も有名な作品であり、18世紀前半期の王侯肖像画の典型となった作品でもある。



【ルイ十四世の品格高い表情】
豪奢で華々しいルイ十四世の肖像表現。黄金の杖を右手に、左手が置かれる腰には黄金の剣が下げられているルイ十四世の姿はあたかも世界の王のような威厳と、絶対的な権力者としての風格に満ち溢れており、実に堂々としている。



【豪奢で華々しいルイ十四世の肖像表現】
フルール・ド・リスと呼ばれるユリの花を意匠化した歴代フランス国王の紋章が伝統に則し青地に金糸で刺繍された戴冠式の衣装。本作はルイ十四世の孫であるアンジュー公フィリップがスペイン国王フェリペ5世へ贈呈する為にリゴーへ注文し、制作されるも、ルイ十四世が大変気に入り手元に残したと伝えられる。



【フランス国王の紋章が刺繍される衣装】

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