Description of a work (作品の解説)
2009/03/04掲載
Work figure (作品図)
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スザンナと長老たち

 (Susanna e i vecchioni) 1713年
83.2×102.2cm | 油彩・画布 | デヴォンシャー公コレクション

18世紀ヴェネツィア派の画家セバスティアーノ・リッチを代表する宗教画作品のひとつ『スザンナと長老たち』。本作に描かれる主題は、旧約聖書中ダニエル補書遺(外典スザンナ書)に記された逸話で、幾多の画家たちが手がけてきた宗教画としても非常に一般的な主題≪スザンナと長老たち≫である。≪スザンナと長老たち≫は、裕福なヨヤキムの妻スザンナが果樹園で水浴を楽しむ姿を、ふたりの好色な長老が目撃し、我々と肉体関係を結べと妻スザンナを脅すものの、スザンナに拒絶され、その恨みから「スザンナが若い男と密通している」と誣告(虚偽の告発)し、死刑を要求するが、少年ダニエルに矛盾点を突かれスザンナの疑いを晴らすという、ダニエルの少年期の逸話として語られるが、ルネサンス以降、本主題は裸婦(ヌード)を描く目的や弁解として制作されていた。本作でも少年ダニエルの道徳的で規範的なおこないよりも、妻スザンナの豊潤で官能的な肉体美に注力している。画面中央に描かれるスザンナと長老たちは画面に安定性を齎す三角形の構図で配置されているが、個々の姿態は非常に運動性と感情性を見出すことができる。特に妻スザンナの恥じらいと恐怖を感じさせる表情や、長老たちの要求に対して明確に拒絶を示す胸と陰部を隠した姿には妻スザンナの気高き貞淑さを認めることができるが、同時に淫靡な印象を観る者へと与えている。また長老たちの形相や姿態は高ぶった自己的な感情を如実に表しているほか、三角形の頂点に位置する長老の水平に伸ばされた腕は背後の二本の円柱の垂直性と見事な呼応を示している。本作の色彩表現に注目しても、スザンナが身体を隠すために持つ朱色の布や隣で屈みながら言い寄る長老の青色と黄色の衣服、赤色の帽子など輝くようなヴェネツィア派独特の色彩表現が良く表れており、その点においても本作は同時代の秀作として広く知られている。


【全体図】
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恥じらいと恐怖を感じさせるスザンナの表情。本作に描かれる主題は、旧約聖書中ダニエル補書遺(外典スザンナ書)に記された逸話で、幾多の画家たちが手がけてきた宗教画としても非常に一般的な主題≪スザンナと長老たち≫で、本主題は裸婦(ヌード)を描く目的や弁解として制作されていた。



【恥じらいと恐怖を感じさせる表情】
明確に拒絶を示す胸と陰部を隠した姿。スザンナの表情や、長老たちの要求に対して明確に拒絶を示す胸と陰部を隠した姿には妻スザンナの気高き貞淑さを認めることができるが、同時に淫靡な印象を観る者へと与えている。



【明確に拒絶を示す胸と陰部を隠した姿】
肉体関係を結べと妻スザンナを脅す長老たち。長老たちの形相や姿態は高ぶった自己的な感情を如実に表しているほか、三角形の頂点に位置する長老の水平に伸ばされた腕は背後の二本の円柱の垂直性と見事な呼応を示している。



【スザンナを脅す長老たち】

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