Introduction of an artist(アーティスト紹介)
画家人物像
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ニコラ・ド・ラルジリエール Nicolas de Largilliere
1656-1746 | フランス | ロココ美術




17世紀後期から18世紀中期までのルイ14世、15世統治下のフランスで活躍した肖像画家。理想化された流麗で軽快な描写による洗練された肖像画を手がけ、当時最も成功した肖像画家として名を馳せる。特に花などの小物を巧みに活かし、豪奢でありながら愛らしさと官能性が混在する色彩豊かな女性の肖像画は、画家随一の得意分野として認められている。またフランス伝統の肖像表現の中に、17世紀に活躍したフランドルの代表的な画家アンソニー・ヴァン・ダイク流の肖像表現を取り入れたラルジリエールの肖像画は、それまでのバロック的な肖像表現からロココ的な肖像表現への移行期(過渡期)において重要な役割を果たした。1656年パリに生まれるも3歳の頃にアントワープへと移り、幼年期を同地の画家グーバウの弟子として過ごした後、1668年、静物・風俗画家アントワーヌ・グボーに師事。1672年、聖ルカ組合(画家組合)の親方に就任。2年後の18歳の時にロンドンへと渡り、同地の画家ピーター・レリーの工房でアンソニー・ヴァン・ダイク流の肖像表現を学ぶものの、カトリック教徒であったラルジリエールはプロテスタント勢力が強いロンドンで迫害に遭い、1678年(又は1679年)にフランスのパリへと戻る。その後、パリで描いた肖像画が当時、王立絵画・彫刻アカデミーを支配していたフランス古典主義の大家シャルル・ル・ブランに注目され、1686年にル・ブランの肖像画(参照:『国王付きの画家シャルル・ル・ブラン』)を描き、肖像画家・歴史画家としてアカデミーへ入会。その後、主に裕福な市民階級の肖像画を制作し、1734年、1738年から1746年まで王立絵画・彫刻アカデミーの会長職を務めた。1746年、パリで死去。なお画家と同じく肖像画で名を馳せたイアサント・リゴーリゴーは男性の肖像画を得意とした)はラルジリエールの良い友人としても知られている。

Work figure (作品図)


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