Description of a work (作品の解説)
2004/09/28掲載
Work figure (作品図)
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キリストの磔刑

 (Crocifissione) 1565-1567年頃
536×1224cm | 油彩・画布 | サン・ロッコ同信会館

1564年から晩年期の1587年までの23年間に、数回に分けられおこなわれたサン・ロッコ同信会館聖堂内および建物の連作装飾画で、ティントレット最高傑作のひとつとなった、この『キリストの磔刑』。主題は十字架に磔られるキリストを描く≪キリストの磔刑≫で、巨大な画面(536×1224cm)の中に繰り広げられる人々のドラマティック描いた本作は、後世の画家たちに多大な影響を与えることになった。マタイ福音書とは、新約聖書の冒頭に収められる四福音書の一を指し、一世紀末頃シリア地方でユダヤ人キリスト教徒に向けて書かれたと推測され、キリストの生涯を旧約預言の成就と見、律法学者やパリサイ人の「義」にまさる「義」を説くメシアとしてのキリストの姿が記されている。≪キリストの磔刑≫が主題の場合、キリストと聖母マリア、聖ヨハネ、マグダラのマリアのほかにも、主イエスと共に磔刑に処された盗人やローマ兵士なども描かれる。本作の聖母と聖母の母アンナ、その上部に描かれるマグダラのマリアの悲観の感情が、画面中に溢れる緊張感の中に、さらなる絶望感を示している。


【全体図】
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マタイ福音書に記される一場面、十字架に磔られるキリスト。マタイ福音書とは、新約聖書の冒頭に収められる四福音書の一を指し、一世紀末頃シリア地方でユダヤ人キリスト教徒に向けて書かれたと推測され、キリストの生涯を旧約預言の成就と見、律法学者やパリサイ人の「義」にまさる「義」を説くメシアとしてのキリストの姿が記されている。



【十字架に磔られるキリスト】
キリストの姿に倒れる聖母マリア。聖母と聖母の母アンナ、その上部に描かれるマグダラのマリアの悲観の感情が、画面中に溢れる緊張感の中に、さらなる絶望感を示している。



【倒れるマリア】

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