Description of a work (作品の解説)
2006/01/23掲載
Work figure (作品図)
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聖ペテロへの天国の鍵の授与

 (Consegna delle chiavi)
1480-82年頃 | 335×540cm | フレスコ |
システィーナ礼拝堂(ヴァティカン)

ペルジーノの円熟期を示す代表的傑作『聖ペテロへの天国の鍵の授与』。教皇シクストゥス四世の召命によりローマのシスティーナ礼拝堂の壁画装飾として描かれた本作は、主イエスより十二使徒の長として選ばれた聖ペテロへ、天国の門を開く鍵を与える場面≪聖ペテロへの天国の鍵の授与≫を主題に描かれた壁画で、部分的にバルトロメオ・デラ・ガッタ、ピントリッキオの手が加わっていることが指摘されている。主イエスの代理人として認められ祝福される聖ペテロの感動的な場面の背景には、コンクラーヴェ(教皇選挙会議)がおこなわれる現実の場所が描かれており、教皇シクストゥス四世の聖性と威厳を表現することに成功するとともに、遠近法を用いた広角的な眺望の表現は、それまでにない新しい手法として高い評価を得た。またペルジーノは本作以外にも『キリストの洗礼』『エジプトを旅するモーセ』(双方とも大部分がピントリッキオの制作と考えられている)の2場面を、礼拝堂の正面には後にミケランジェロ『最後の審判』が描かれたために破壊された3場面を描いていた。

関連:『キリストの洗礼』
関連:『エジプトを旅するモーセ』


【全体図】
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聖ペテロへ天国への鍵を渡し、祝福する主イエス。教皇シクストゥス四世の召命によりローマのシスティーナ礼拝堂の壁画装飾として描かれた本作は、ボッティチェリなど当時のフィレンツェを代表する画家たちと共に制作された壁画のひとつである。



【聖ペテロへ天国への鍵を渡す主イエス】
主イエスより十二使徒の長として選ばれ、天国の門を開く鍵を与えられる聖ペテロ。弟アンデレと共にガラリアの漁師であった聖ペテロ(本名シモン)はイエスが名付けた名称で、ヘブライ語で『岩』を意味している。



【十二使徒の長として選ばれた聖ペテロ】
遠近法を用いた広角的な眺望の表現。主イエスの代理人として認められ祝福される聖ペテロの感動的な場面の背景には、コンクラーヴェ(教皇選挙会議)がおこなわれる現実の場所が描かれており、教皇シクストゥス四世の聖性と威厳を表現することに成功するとともに、遠近法を用いた広角的な眺望の表現は、それまでにない新しい手法として高い評価を得た。



【遠近法を用いた広角的な眺望の表現】

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