Description of a work (作品の解説)
2006/05/09掲載
Work figure (作品図)
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東方三博士の礼拝

 (Adorazione dei Magi) 1445-1450年頃
直径137cm | テンペラ・板 | ワシントン・ナショナル・ギャラリー

フィリッポ・リッピ作『東方三博士の礼拝』。現ワシントン・ナショナル・ギャラリーに所蔵されている画家を代表する作品のひとつとして知られている本作に描かれるのは、キリスト教の祭壇画において最もポピュラーな主題のひとつで、未来のユダヤの王イエスの降誕に際し、東方の三博士が星に導かれ幼子キリストの下を訪れ礼拝と黄金、乳香、没薬の3つの贈り物を捧げる場面≪東方三博士の礼拝≫である。本作はロレンツォ豪華王の寝室を飾る作品として、1492年のメディチ家の財産目録に記されるフラ・アンジェリコの作品と同一視されており、同画家との共作説や、フィリッポ・リッピ又はフラ・アンジェリコの作とする説など帰属に関しては様々な見解が述べられているも、共作説、フラ・アンジェリコ説については大半の研究者が否定的である。また制作年代についても1445-1450年頃とする説が一般的であるが、異論も多く今後も研究の余地は十分にある。本作では弟子の手が加わっていることが認められるほか、構想的に≪東方三博士の礼拝≫として仕上げられているも、古代彫刻からの部分的な引用が示される崩れた建物付近に配される数人の半裸体群や、象徴的な対象描写など様々な寓意や表現が用いられていることが判明している。


【全体図】
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祝福のポーズを取る幼子イエスと、イエスを胸に抱く聖母マリアの姿。本作に描かれるのはキリスト教の祭壇画において最もポピュラーな主題のひとつで、未来のユダヤの王イエスの降誕に際し、東方の三博士が星に導かれ幼子キリストの下を訪れ礼拝と黄金、乳香、没薬の3つの贈り物を捧げる場面≪東方三博士の礼拝≫である。



【祝福のポーズを取る幼子イエス】
降誕した神の子イエスを礼拝する三博士。本作はロレンツォ豪華王の寝室を飾る作品として1492年のメディチ家の財産目録に記されるフラ・アンジェリコの作品と同一視されており、同画家との共作説やフィリッポ・リッピ又はフラ・アンジェリコの作とする説など帰属に関しては様々な見解が述べられているも、共作説、フラ・アンジェリコ説については大半の研究者が否定的である。



【神の子イエスを礼拝する三博士】
不死の象徴である孔雀。本作では弟子の手が加わっていることが認められるほか、≪東方三博士の礼拝≫として仕上げられているも、古代彫刻からの部分的な引用が示される崩れた建物付近に配される数人の半裸体群や象徴的な対象描写など様々な寓意や表現が用いられていることが判明している。



【不死の象徴である孔雀】

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