Description of a work (作品の解説)
2004/09/19掲載
Work figure (作品図)
■ 

白テンを抱く貴婦人の肖像


(Ritratto di dama con ermellino) 1485-1490年
54×39cm | 油彩・板 | ツァルトリスキー美術館

現在ポーランドのツァルトリスキー美術館が所蔵しているレオナルドが制作した肖像画の代表作のひとつ『白テンを抱く貴婦人の肖像』。最初のミラノ滞在時に制作された肖像画のモデルはミラノ公ルドヴィーコ・イル・モーロの愛妾(または同氏が結婚以前に寵愛していた)チェチリア・ガッレラーニと推定されており、背景に輝く肌の質感を透明感のある色彩で描かれた本作は、今なお色褪せることなく、完成されたレオナルドの作品として公開されている。黒色真珠を身に着ける、ミラノ公ルドヴィーコ・イル・モーロの愛妾、チェチリア・ガッレラーニの肖像にみられる、左斜め方向を見つめる視線、微かに微笑む口元と、成熟した女性ではない、あくまで若々しい少女の表情を、卓越した観察眼で捉えた。またチェチリア・ガッレラーニがやさしく抱いている、写実的に描かれた当時、冬の衣服として用いられていた白テンの毛皮は、本作では純潔の象徴としても解釈される。


【全体図】
拡大表示
黒色真珠を身に着ける、ミラノ公ルドヴィーコ・イル・モーロの愛妾、チェチリア・ガッレラーニの肖像。左斜め方向を見つめる視線、微かに微笑む口元と、成熟した女性ではない、あくまで若々しい少女の表情を、卓越した観察眼で捉えた。



【若々しいチェチリア・ガッレラーニ】
チェチリア・ガッレラーニがやさしく抱いている、写実的に描かれた白テン。当時、冬の衣服として用いられていた白テンの毛皮は、本作では純潔の象徴としても解釈される。



【純潔の象徴である白テン】
画面に残されるレオナルドの署名。最初のミラノ滞在時に制作された本肖像画のモデルはミラノ公ルドヴィーコ・イル・モーロの愛妾(または同氏が結婚以前に寵愛していた)チェチリア・ガッレラーニと推定されている。



【画面に残されるレオナルドの署名】

Salvastyle.com 自己紹介 サイトマップ リンク メール
About us Site map Links Contact us

homeInformationCollectionDataCommunication
Collectionコレクション
作品イメージ