Description of a work (作品の解説)
2008/10/20掲載
Work figure (作品図)
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河岸の食事(舟漕ぎたちの昼食、舟遊びをする人たちの昼食)

 (Déjeuner au bord de la rivière (Les Canotiers))
1879-80年頃 | 54.7×65.5cm | 油彩・画布 | シカゴ美術館

印象派随一の巨匠ピエール=オーギュスト・ルノワール作『河岸の食事(舟漕ぎたちの昼食、舟遊びをする人たちの昼食)』。同画題による、より大きな寸法の代表作『舟遊びをする人々の昼食』に先立ち制作された本作は、多くの都会の人々が余暇を楽しむ為に訪れ、パリ近郊における有数の享楽地となっていたセーヌ河に浮かぶシャトゥー島のレストラン≪メゾン・フルネーズ≫で昼食のひと時を過ごす舟漕ぎたちの情景を描いた作品である。画面前景となるメゾン・フルネーズのテラスに腰を下ろし寛ぎながら昼食を楽しむ舟漕ぎたちは、他の船が賑やかに行き交うセーヌ河を見下ろしながら思い思いに午後のひと時を過ごしている。本作で最も注目すべき点は、より一層明瞭・幻想的(非現実的)になった色彩表現にある。彼ら、特に画面右側の椅子にゆったりと腰掛ける男が身に着ける白い衣服の青味がかった陰影表現は、作品へ幻想性を齎す大きな要因となっている黄色の色彩と見事な対比をみせており、互いに彩度を際立たせている。またテラスの向こう側(画面奥)に見えるセーヌ河やそこを行き交う木製のボートは前景と比較し、淡く明瞭な色彩によって描かれているが、それらも本作に非現実的な感覚を与える効果を生み出している。これらの特徴的な色彩表現はルノワールが抱いてた色彩に対する強い関心と新たな可能性への挑戦の明確な現れであり、今なお観る者を惹きつけ続ける。さらに以前の作品などと比べ、軽快さと即興性が増した速筆的な筆触もルノワールの絵画表現の探求において特に注目すべき点である。

関連:フィリップス・コレクション 『舟遊びをする人々の昼食』


【全体図】
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ゆったりと椅子に腰掛ける男。彼ら、特に画面右側の椅子にゆったりと腰掛ける男が身に着ける白い衣服の青味がかった陰影表現は、作品へ幻想性を齎す大きな要因となっている黄色の色彩と見事な対比をみせており、互いに彩度を際立たせている。



【ゆったりと椅子に腰掛ける男】
セーヌ河を見下ろす(眺める)視線。本作は多くの都会の人々が余暇を楽しむ為に訪れ、パリ近郊における有数の享楽地となっていたセーヌ河に浮かぶシャトゥー島のレストラン≪メゾン・フルネーズ≫で昼食のひと時を過ごす舟漕ぎたちの情景を描いた作品である。



【セーヌ河を見下ろす(眺める)視線】
セーヌ河を行き交う木製のボート。淡く明瞭な色彩によって描かれるこの情景など本作の特徴的な色彩表現はルノワールが抱いてた色彩に対する強い関心と新たな可能性への挑戦の明確な現れであり、今なお観る者を惹きつけ続ける。



【セーヌ河を行き交う木製のボート】

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