Description of a work (作品の解説)
2008/02/13掲載
Work figure (作品図)
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裁縫の勉強(裁縫の稽古)

 (Le Lecon de couture) 1884年
59×71cm | 油彩・画布 | ミネアポリス美術館(ミネソタ州)

印象派を代表する女流画家のひとりベルト・モリゾの作風が良く表れている傑作『裁縫の勉強(裁縫の稽古)』。本作に描かれるのはジュリーの教育係(子守)として裕福なモリゾ家に雇われた使用人パジーが、ウジェーヌ・マネとの間に生まれた最愛の娘ジュリーに裁縫の指導をする姿である。使用人パジーは両手で針仕事をおこないながら、その作業の方法などを説明しているのであろう、口元が薄く開いている。娘ジュリーはパジーのおこなう針仕事の手元を一心に見つめるかのように、視線をそこへと落している。背後の大きな窓から射し込む柔らかな陽光の光に包まれながら裁縫(の指導)をおこなう二人の姿は、画家が本場面少し離れた場所から見て感じ取った幸福の様子そのものを速筆によって写したかのようであり、日常の中の穏やかで安らぎに満ちた感情に溢れている。さらに画面中央に、ほぼ対称的な位置や姿態で描かれる二人によって作り出される三角形の安定した構図は、このありふれていながら、かけがえの無い幸福の(安定的な)永遠を観る者に連想させる。また画面の背景にはプージヴァルの邸宅とその庭、隣家が見えており、そこから本場面がパリのヴィルジュスト通り(現ポール・ヴァレー通り)のアパルトマンの一室であろうと推測がされている。娘ジュリーと使用人パジーの日常的で親密な姿を画題として描かれた作品は1880年代に多数制作されているが、本作はその中でも屈指の代表的な作例として、現在も人々に愛され続けているのである。


【全体図】
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針仕事をおこなう使用人パジー。本作に描かれるのはジュリーの教育係(子守)として裕福なモリゾ家に雇われた使用人パジーが、ウジェーヌ・マネとの間に生まれた最愛の娘ジュリーに裁縫の指導をする姿である。



【針仕事をおこなう使用人パジー】
パジーの仕事を見つめる娘ジュリー。使用人パジーは両手で針仕事をおこないながら、その作業の方法などを説明しているのであろう、口元が薄く開いており、娘ジュリーは使用人パジーのおこなう針仕事の手元を一心に見つめるかのように、視線をそこへと落している。



【パジーの仕事を見つめる娘ジュリー】
画家独特の即興的で荒々しい筆触。背後の大きな窓から射し込む柔らかな陽光の光に包まれながら裁縫(の指導)をおこなう二人の姿は、画家が本場面少し離れた場所から見て感じ取った幸福の様子そのものを速筆によって写したかのようであり、日常の中の穏やかで安らぎに満ちた感情に溢れている。



【画家独特の即興的で荒々しい筆触】

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