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homeページCollection常設展示ゴシック美術
Introduction of an artist(アーティスト紹介)

ランブール兄弟(ポール、ジャン、エルマン・ド)
Limbourg, les frères de, (Pol,Jean,Herman)

14世紀後期 | フランス | 国際ゴシック・写本装飾師

15世紀初め、パリやベリー地方で活躍した写本装飾師の三兄弟。豊かで明瞭な色彩や複雑に配される量感に富んだ人物、奥行きを感じさせる空間構成など14世紀イタリアのトスカーナの画家らの影響を色濃く反映した写本装飾は、現在も世界で最も美しい本と称される。兄弟の生涯の詳細は不明であるが、オランダ東部のヘルダーランドで彫刻家の父の下に生まれ(長兄ポール・ド・ランブールはおそらく1385年頃に生まれたと推測される)、父やブルゴーニュの宮廷画家であった叔父ジャン・マルエルらの影響によって写本装飾師の道を進んだと考えられる。1402年から二年間ブルゴーニュ公フィリップ豪胆公の依頼で『寓意注解聖書』の挿絵制作に携わるも、フィリップ豪胆公の死去により未完となる。その後、芸術の庇護者であった非常に裕福な権力者ベリー公ジャンに仕え、『いとも美しき時祷書』や『いとも豪華なる時祷書』など代表作を手がけるも、ペストによってベリー公とランブール兄弟が死去したために『いとも豪華なる時祷書』は未完に終わる。


Work figure (作品図)
Description of a work (作品の解説)
【全体図】
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ベリー公のいとも豪華なる時祷書(暦頁部分)
(Très Riches Heures) 1413年頃-1416年
29×21cm | 羊皮紙 | シャンティイ・コンデ美術館

世界で最も美しい本と称されるランブール兄弟による時祷書『ベリー公のいとも豪華なる時祷書』。芸術の庇護者であった裕福な権力者ベリー公ジャンの注文により制作された≪時祷書(キリスト教徒が時課の祈りを捧げるために用いた祈祷文、賛歌、月暦図などを伴う祈祷書)≫で、『ベリー公のいとも豪華なる時祷書』と呼ばれる本作は、季節の労働や貴族の諸生活を写本挿絵(ミニアチュール)として描いた≪暦頁(第2-14葉)≫、主に新約聖書の各場面を描いた≪聖母の小聖務日課(第25-63葉)≫、≪悔悛詩篇・連祷(第64-75葉)≫、≪死者の聖務日課(第82-108葉)≫、≪ローマ地図(第141葉裏)≫、≪受難の聖務日課(第142-153葉)≫から構成される。本項で取り上げる暦頁は高価な顔料を多用し丹念に描写された各場面の類稀な表現や変化に富んだ図像展開は本書の中でも特に優れた部分として名高い。また当時としては極めて稀な黄道十二宮による占星術的人体図が描かれたことは注目すべき点のひとつである。各暦法の解説については下部に別途記した。なお本書はペストによってベリー公とランブール兄弟が死去したために未完に終わるも、15世紀中葉にルネ王周辺の画家(複数人説も唱えられる)が手を加えた後、1485-89年頃に画家ジャン・コロンブが完成させたとされるが、関与した範囲は今なお調査中である。

関連:拡大図 1月/2月/3月/4月/5月/6月/7月/8月/9月/10月
関連:拡大図 11月/12月/占星学的人体(黄道十二宮人間)

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