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作品イメージ
homeページCollection常設展示バロック美術ピーテル・パウル・ルーベンス (Rubens,Peter Paul)
Work figure (作品図)
Description of a work (作品の解説) 2006/06/05掲載
【全体図】
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自画像 (Self-Portrait) 1639年頃
109.5×85cm | 油彩・画布 | ウィーン美術史美術館

王の画家にして画家の王と呼ばれ、諸外国までその名声を轟かせたバロック期を代表する画家ピーテル・パウル・ルーベンスが晩年に残した自らの姿『自画像』。ルーベンスは最初の妻イザベラ・ブラントとの結婚を記念して1610年頃に描いた『ルーベンスとイザベラ・ブラント』や1623年頃に皇太子であったチャールズ1世のために制作した自身の肖像画『自画像』など、その生涯において素描を含め数点、自画像を残していることが知られているがそのどれもが自身の社会的立場を示す記念的作例や公的な意味合いの強い表現がなされている。しかし本作においては図像的には1623年頃の『自画像』同様、尊厳に満ちた大きな帽子と黒服に身を包み騎士としての姿で描かれているも、その表情からは公的な肖像画としてより、年老い、痛風に悩まされる自己の内面を深く見つめ描写したかのような、ある種の憂鬱さを含む鋭い眼光をもって描かれている。このような内省的な表現を感じさせる表現はルーベンスの作品としては稀であり、同時にオランダ絵画黄金期最大の巨匠レンブラント・ファン・レインにも通じる本作における最も魅力のひとつなのである。

関連:アルテ・ピナコテーク蔵『ルーベンスとイザベラ・ブラント』
関連:ウィンザー城王室コレクション『自画像』


【ある種の憂鬱さを含む鋭い眼光】
ある種の憂鬱さを含む鋭い眼光。尊厳に満ちた大きな帽子と黒服に身を包み騎士としての姿で描かれているも、その表情からは公的な肖像画としてより、年老い、痛風に悩まされる自己の内面を深く見つめ描写したかのような、ある種の憂鬱さを含む鋭い眼光をもって描かれている。

【尊厳に満ちた大きな帽子と黒服】
公的な意味合いの強い尊厳に満ちた大きな帽子と黒服。結婚を記念して描いた『ルーベンスとイザベラ・ブラント』やチャールズ1世のために制作した『自画像』など、それまでの画家の自画像は、自身の社会的立場を示す記念的作例や公的な意味合いの強い表現がなされている。

【剣の柄にかけられる画家の手】
剣の柄にかけられる画家の手。本作のような内省的な表現を感じさせる表現はルーベンスの作品としては稀であり、同時にオランダ絵画黄金期最大の巨匠レンブラント・ファン・レインにも通じる本作における最も魅力のひとつなのである。

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