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作品イメージ
homeページCollection常設展示バロック美術レンブラント (Rembrandt Harmensz, van Rijn)
Work figure (作品図)
Description of a work (作品の解説) 2006/06/30掲載
【全体図】
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自画像 (Self-Portrait) 1629年頃
15.5×12.7cmほか | 油彩・板 | アルテ・ピナコテークほか

レンブラントが生涯に数多く手がけた自画像作品中、最初期の作品として知られる『自画像』。レンブラントは画家として独立したレイデンの地で成功を収め同地で最も優れた画家として知られ始めていた1629年頃から自画像も描き始めている。本作は己自身を深く対峙し内面を見つめることによって、作品を観る者との間に対話と精神性を携えた、我々が抱く典型的なレンブラント中期から後期の自画像とは異なり、この頃のレンブラントの自画像は、通常絵画では殆ど表現されなかった様々な方向から当てられる光の表現と、そこに落ちる影の表現における技術実験的な要素が強い。レンブラントはドイツ・ルネサンスの巨匠アルブレヒト・デューラーや王の画家にして画家の王と呼ばれたフランドル・バロック絵画の巨人ルーベンスに強い関心を示していたことが知られているが、レンブラントはそれらを遥かに凌駕する数の自画像を生涯中に残している。なお本作は1629年頃の自画像の代表例としてアルテ・ピナコテーク(ミュンヘン)所蔵の自画像を取り上げたが、同時期同構図で描かれた自画像がアムステルダム国立美術館に所蔵されるほか、これらよりルーベンス的な洗練された社交性の強い自画像等が数点知られる。

関連:アムステルダム国立美術館所蔵『自画像』1629年頃
関連:1629年頃に描かれた他の自画像例


【画面を引掻き、下塗りの色を出した】
参考:アムステルダム国立美術館版
本作中に技巧的な実験を最もよく示す、画面を引掻き、下塗りの色を出すことによって自身の特徴を表現した髪。

【後方から射し込む光で暗く沈みこむ顔】
参考:アムステルダム国立美術館版
後方から射し込む光によって暗く沈みこむ顔面。その中でやや大きめに描かれる鼻の先のハイライトはレンブラント画法の大きな特徴のひとつである。

【頬にさす赤みがかった色調】
参考:アムステルダム国立美術館版
頬にさす血色の良さを感じさせる赤みがかった色調と画面の中で最も明るさを感じさせる光彩表現は、後のレンブラント作品にも多用される。
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