homeページ ≫ Collection ≫ 常設展示 ≫ バロック美術 ≫ カラヴァッジョ (Caravaggio) 2005/09/25掲載 【全体図】 拡大表示 ■ 果物籠 （Canestro di frutta） 1596年頃 31×47cm | 油彩・画布 | アンブルジアーナ絵画館（ミラノ） バロック絵画最大の巨匠カラヴァッジョによる静物描写の頂点を示す代表作『果物籠』。若き修行時代の頃から写実的描写力を開花させていたカラヴァッジョの恐るべき才能を存分に示す本作は、それまで幾多の画家が描いてきた瑞々しく美しい果物の描写のみならず、枯れ朽ちる葉や腐敗する果実など、醜さや下劣とされる描写まで、徹底したリアリズムを以って現実を描いている。これは若きカラヴァッジョから晩年にまで生涯貫かれる写実による現実描写の表れであり、後世に多大な影響を与えることになる画家の類稀な才能を示す最良の作例のひとつである。 【枯れる葉の乾いた質感】 枯れる葉の乾いた質感。それまで描かれてきた典型的な静物画では見られることの無かった醜く枯れる葉を、他の果物と同様に画題の主役として描いている。 【果実それぞれの写実的描写】 瑞々しさと、腐敗を見せる果実それぞれの写実的描写。若き修行時代の頃から写実的描写力を開花させていたカラヴァッジョの恐るべき才能が存分に示される、この果実の描写は、圧倒的なリアリズムと共に、自然のままに描く画家の思想も示される。 【丹念かつ緻密に描かれる果物籠】 丹念かつ緻密に描かれる果物籠。描かれた当時から既に名画として名高かった本作は、ミラノ司教であったフェデリゴ・ボッロメーオが所有していたことが知られている。 Copyright (C) Salvastyle.com - ++ All Rights Reserved.