Description of a work (作品の解説)
2009/08/26掲載
Work figure (作品図)
■ 

ストロード家の人々

 (The Strode Family) 1738年頃
87×91.5cm | 油彩・画布 | テート・ギャラリー(ロンドン)

18世紀イギリスを代表する画家ウィリアム・ホガースによるカンヴァセーション・ピース(家族団欒的集団肖像画、団欒図とも呼ばれる)の典型的な作例のひとつ『ストロード家の人々』。本作は下院議員であり、17世紀に南洋貿易で莫大な財を築き上げたウィリアム・ストロードとその家族、友人の情景を描いた作品である。画面左側にはウィリアム・ストロード(左から二番目)とウィリアム・ストロードの家庭教師でもあった書物を手にするダブリン大司教アーサー・スマイス博士(最左)が配されており、何やら熱心に会話をしている様子である。画面中央にはストロード家の執事ジョナサン・パウエルが一見して品質の良さを見出すことができる陶器製ティーポットへ湯を注いでいる姿が描き込まれている。そして画面右側には品の良い薄桃色と白色の衣服を身に着けた、ウィリアム・ストロードの妻である第6代ソールズベリー伯爵の妹アン・セシルが執事が入れたお茶を優雅に楽しんでいる姿が、ウィリアム・ストロードの兄弟サミュエル・ストロード(画面右端で立つ男性)と共に配されている。本作に描かれる財を持つ上流階級層の人々の幸福的な(日常の)団欒の光景に基づいた集団肖像表現は、それまでの格式高い形式美的で伝送的な肖像表現とは明らかに一線を画す表現様式であり、舞台演出的な場面描写との相乗的効果で当時の人々を強く魅了した。


【全体図】
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ウィリアム・ストロードと執事ジョナサン・パウエル。本作は下院議員であり、17世紀に南洋貿易で莫大な財を築き上げたウィリアム・ストロードとその家族、友人の情景を描いたカンヴァセーション・ピース(家族団欒的集団肖像画)作品である。



【ウィリアム・ストロードと執事の姿】
大司教アーサー・スマイスの姿。画面左側にはウィリアム・ストロード(左から二番目)とウィリアム・ストロードの家庭教師でもあった書物を手にするダブリン大司教アーサー・スマイス博士(最左)が配されており、何やら熱心に会話をしている様子である。



【大司教アーサー・スマイスの姿】
ウィリアム・ストロードの妻アン・セシル。画面右側には品の良い薄桃色と白色の衣服を身に着けた、ウィリアム・ストロードの妻である第6代ソールズベリー伯爵の妹アン・セシルが執事が入れたお茶を優雅に楽しんでいる姿が、ウィリアム・ストロードの兄弟サミュエル・ストロードと共に配されている。



【ウィリアムの妻アン・セシル】
ウィリアムの兄弟サミュエル・ストロード。本作に描かれる財を持つ上流階級層の人々の幸福的な(日常の)団欒の光景に基づいた集団肖像表現は、それまでの格式高い形式美的で伝送的な肖像表現とは明らかに一線を画す表現様式であり、舞台演出的な場面描写との相乗的効果で当時の人々を強く魅了した。



【ウィリアムの兄弟サミュエルの姿】

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