Description of a work (作品の解説)
2004/09/25掲載
Work figure (作品図)
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悔悛するマグダラのマリア

 (Maddalena penitente)
1533年頃 | 84×69cm | 油彩・画布 | ピッティ美術館

ティツィアーノが聖人を描いた作品の中で、おそらく最も有名な作品のひとつであろう、この『悔悛するマグダラのマリア』。画家は『マグダラのマリア』について幾多も描いており、現在も作品が数多く残っているが、本作が現存作品中、最初期のものとして認知されている。主題は娼婦であったマグダラのマリアがキリストの前でその罪を悔い、涙を流す姿を描いた≪マグダラのマリア≫。ルカ福音書ではマグダラのマリアは罪を悔い、キリストの足元で涙を流し、その涙で濡れた足を自分の髪で拭いた後、香油を塗ったとされている。マグダラのマリアの手の下で金髪に輝く髪がマリアの裸体を包み込むその姿は、深い同情性を誘うと同時に、高い官能性も表現している。本作は宗教画でありながら、官能性を公然と示し、信仰を奮い起こさせるともに、芸術的な快楽も是認した作品として広く賞賛を受けた。


【全体図】
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涙で目を赤く腫らし、上方を仰ぐマリアの視線。ルカ福音書ではマリアは罪を悔い、キリストの足元で涙を流し、その涙で濡れた足を自分の髪で拭いた後、香油を塗ったとされている。



【上方を仰ぐマリアの視線】
胸に手を当て懺悔の意を示すマグダラのマリア。その手の下で金髪に輝く髪がマリアの裸体を包み込むその姿は、深い同情性を誘うと同時に、高い官能性も表現している。



【胸に当てられる手】

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