Description of a work (作品の解説)
2004/09/26掲載
Work figure (作品図)
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ダナエ

 (Danae) 1553-1554年
128×178cm | 油彩・画布 | プラド美術館(マドリッド)
※スペイン国王フェリペ2世のためのポエジア作品

スペイン国王フェリペ2世の注文により、10年以上にわたり断続的に描かれ続けた神話画連作ポエジアより『ダナエ』。このポエジアの典拠は全てギリシア・ローマ神話の≪転身物語≫によるもので、本作はアルゴス王の娘ダナエのもとに訪れる父なる存在ゼウス(ユピテル)が訪れる場面を描いた作品。また、このダナエを描いた作品は他にも数点残されており、中でもナポリのカポディモンテ国立美術館が所蔵するダナエが色彩、構図ともに最も優れているとされている。本作の主題≪ダナエ≫とは、ギリシャ神話でアルゴス王アクリシオスに青銅の部屋に閉じこめられた娘ダナエの下に黄金の雨と姿を変えたゼウス(ユピテル)が訪れ、彼女と交わりペルセウスが生まれたものの、父アクリシオスが怒り、母子を箱に入れて海に流したが、箱はセリポス島に漂着したとされている場面である。この場面は本作以外にも黄金の金貨を大皿で受ける姿や、カポディモンテ国立美術館所蔵のダナエでは同場所にキューピッドが描かれるなど、様々なヴァリエーションで制作されている。

関連:カポディモンテ国立美術館所蔵版 『ダナエ』


【全体図】
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ギリシャ神話でアルゴス王アクリシオスの娘ダナエ。アクリシオスに青銅の部屋に閉じこめられた彼女の下に黄金の雨と姿を変えたゼウス(ユピテル)が訪れ、彼女と交わりペルセウスが生まれ、父アクリシオスが怒り、母子を箱に入れて海に流したが、箱はセリポス島に漂着したとされている。



【アルゴス王の娘ダナエ】
黄金の雨を受ける老婆。この場面は他にも黄金の金貨を大皿で受ける姿や、カポディモンテ国立美術館所蔵のダナエでは同場所にキューピッドが描かれるなど、様々なヴァリエーションで制作されている。



【黄金の雨を受ける老婆】

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