Description of a work (作品の解説)
2004/09/21掲載
Work figure (作品図)
■ 

若い婦人の肖像(ラ・フォルナリーナ)

 1518-1519年
Ritratto di giovane donna (La Fornarina)
85×60cm | 油彩・板 | ローマ国立美術館

ラファエロが死去しローマのパンティオンへ埋葬されてから60年の後に発見された、この『若い婦人の肖像』、通称ラ・フォルナリーナ。本作はラ・ヴェラータのモデルと同様パン屋の娘(本名はマルゲリータ・ルティと言われている)を描いたものだとされ、多くの点で類似点を発見することができる。描かれた時期はラ・ヴェラータを描き終えてから約2年後とされ、今だ忘れることのできないフォルナリーナへの想いから、ビビエーナ枢機卿から姪のマリアとの結婚に踏み切れず、マリアが病で亡くなった後も、宮廷画家としての立場や枢機卿への配慮からフォルナリーナと結ばれることができなかったラファエロが密かに描き、最後まで手放さなかったために遺品に埋もれ、発見が遅れたとされている。その証拠に、本作の右下部分には非販売を示す『E.I』のサインが画家の直筆によってなされている。

関連:『ヴェールを被る婦人の肖像(ラ・ヴェラータ)』


【全体図】
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【参考:ラ・ヴェラータ同部分】
←ターバンを頭に巻くフォルナリーナ。ターバンは次項目の髪飾り同様、人妻を意味するものとして描かれた。



【ターバンを頭に巻くフォルナリーナ】

【参考:ラ・ヴェラータ同部分】
←ターバンの下に見えるのは、やはりラ・ヴェラータ同様、人妻を意味する真珠の髪飾り。



【ターバンの下の髪飾り】

【参考:ラ・ヴェラータ同部分】
←ラテン語で『ウルビーノのラファエロ』と署名されており、この女性がラファエロの妻であることをあらわしている。



【指輪に変わる婚姻の証】

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