Description of a work (作品の解説)
2004/10/22掲載
Work figure (作品図)
■ 

貢ぎの銭

 (Tributo) 1425-1427年頃
255×598cm | フレスコ | カルミネ聖堂ブランカッチ礼拝堂

フィレンツェのカルミネ聖堂ブランカッチ礼拝堂連作壁画のひとつでマザッチョの代表的な作品でもある『貢ぎの銭』。この壁画は『聖ペテロの生涯』として6作品からなる連作で描かれた内の一点で祭壇に向かって左壁に描かれている(右壁は同じくフィレンツェで活躍したマゾリーノが担当)。リアリズムが認められる人体の立体的な表現、円環的に配される群像、高度な遠近法が用いられる背景など、本作はマザッチョの革新性が顕著に示される作品として特に重要視されている。本作はマタイ福音書17章24-27節からがカペナウムの町に訪れたキリストとその使徒の一行に税を要求する収税吏と、その税を工面の方法を聖ペテロに指示するキリストを描いたもので、画面中央ではキリストに指示を受ける聖ペテロが、画面左側ではゲネサレ湖のほとりで釣った魚の口から銀貨を取り出す聖ペテロが、画面左側ではその銀貨を収税吏に渡す聖ペテロがそれぞれ描かれている。ここでは特筆すべき点として、弟子に指示を出すキリストと弟子達を中心に紹介しているが、是非作品の全体図も参照していただきたい。

関連:『貢ぎの銭』全体図


【全体図】
拡大表示
本作はマタイ福音書17章24-27節からがカペナウムの町に訪れたキリストとその使徒の一行に税を要求する収税吏と、その税を工面の方法を聖ペテロに指示するキリストを描いたもので、画面中央ではキリストに指示を受ける聖ペテロが、画面左側ではゲネサレ湖のほとりで釣った魚の口から銀貨を取り出す聖ペテロが、画面左側ではその銀貨を収税吏に渡す聖ペテロがそれぞれ描かれている。



【聖ペテロに指示するキリスト】
キリストに指示を受ける聖ペテロ。ガリラヤの漁師であった聖ペテロはキリストに選ばれた最初の弟子としても有名。キリストの死後はエルサレム教会の基礎を固め福音の宣教に尽力し、ローマでネロの迫害により殉教したとされる。



【指示を受ける聖ペテロ(左)】

Salvastyle.com 自己紹介 サイトマップ リンク メール
About us Site map Links Contact us

homeInformationCollectionDataCommunication
Collectionコレクション
作品イメージ