Description of a work (作品の解説)
2005/08/15掲載
Work figure (作品図)
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キリストの変容

 (Trasfigurazione di Cristo) 1437-1446年
193×164cm | テンペラ | サン・マルコ美術館(フィレンツェ)

サン・マルコ修道院(現美術館)の壁面に描かれたフラ・アンジェリコの代表的壁画のひとつ『キリストの変容』。サン・マルコ修道院の二階僧房にキリストの生涯を題材として描かれた本作の主題は、キリストが父なる神へ祈りを捧げるため、弟子の中から聖ペテロ、聖ヤコブ、聖ヨハネの三人を連れ、ガリヤラのタボール山へ登山した際、旧約における預言者のモーセとエリヤが現れ、変容したキリストと語り合う場面を描いた≪キリストの変容≫で、本作での大きな特徴は、絶対者として表現される光り輝くキリストの厳粛な神性にほかならない。フラ・アンジェリコは、その生涯に壁画を数多く描いたとされているが、特に重要視されるのは、サン・マルコ修道院(現美術館)の壁画と、ニッコリーナ礼拝堂(ヴァティカン)の壁画である。画面左部分に描かれる聖ペテロは預言者モーセと預言者エリヤ、そして二者と語らうイエスのために三つの仮小屋を建てることを申し出たとされ、その場面で、父なる神から「これは我が子(神の子)なり」とイエスを神の子と証する声を聞いたと伝わっている。画面中央に描かれた聖ヤコブは同じキリスト十二弟子のひとり福音書記者聖ヨハネの実兄で、元ガリラヤの漁師であった。イエスの十二弟子の中には、もうひとりヤコブという名前の弟子がいる為、主に彼は大ヤコブと称される。画面右部分に配されるキリスト十二弟子のひとりで、特に寵愛された聖ヨハネは、洗礼者聖ヨハネと区別されるため、主に福音書記者聖ヨハネと称される。


【全体図】
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変容し、光り輝くイエスの御顔。フラ・アンジェリコは、その生涯に壁画を数多く描いたとされているが、特に重要視されるのは、サン・マルコ修道院(現美術館)の壁画と、ニッコリーナ礼拝堂(ヴァティカン)の壁画である。



【変容し、光り輝くイエスの御顔】
イエスの威光に慄く聖ペテロ。聖ペテロは預言者モーセと預言者エリヤ、そして二者と語らうイエスのために三つの仮小屋を建てることを申し出たとされ、その場面で、父なる神から「これは我が子(神の子)なり」とイエスを神の子と証する声を聞いたと伝わっている。



【イエスの威光に慄く聖ペテロ】
威光の眩しさに手をかざすもイエスを見上げる聖ヤコブ。聖ヤコブは同じキリスト十二弟子のひとり福音書記者聖ヨハネの実兄で、元ガリラヤの漁師であった。イエスの十二弟子の中には、もうひとりヤコブという名前の弟子がいる為、主に彼は大ヤコブと称される。



【イエスを見上げる聖ヤコブ】
変容したイエスに敬服を示す福音書記者聖ヨハネ。キリスト十二弟子のひとりで、特に寵愛された聖ヨハネは、洗礼者聖ヨハネと区別されるため、主に福音書記者聖ヨハネと称される。



【敬服を示す福音書記者聖ヨハネ】

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