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メルポメネ、エラート、ポリムニアのミューズたち
(Clio, Euterpe, et Thalie) 1652-1654年
130×130cm | 油彩・画布 | ルーヴル美術館(パリ) |
フランス古典主義時代に活躍した画家ウスターシュ・ル・シュウール晩年の代表作『メルポメネ、エラート、ポリムニアのミューズたち』。ルイ13世統治下のフランスの国務大臣であったランベールが建築した豪壮な私邸の≪ミューズの間≫の装飾画のひとつとして制作された本作は、太陽神アポロンに付き従う諸芸術を司る九人の女神ミューズ(ムーサ)の中からメルポメネ(悲劇や歌を司る)、エラート(歌詞や恋愛詩を司る)、ポリムニア(英雄などへの賛美歌や物真似を司る)の姿を描いた作品である。青衣に身を包むポリムニアはヴィオラ・ダ・ガンバを演奏し、その背後では紅桃色の衣を身に纏うメルポメネがその音に耳を傾けている。そして黄と緑色の衣服のエラートが大地に座し、譜面を広げている。本作において特に際立つのはミューズ(ムーサ)が身に着ける衣服の鮮やかで明瞭な色彩の美しさにあり、巨匠ニコラ・プッサン様式の隆盛を予感させる画家の(晩年期における)濃厚な色彩表現が最も示された作品としても見るべき点は多い。またヴィオラ・ダ・ガンバを演奏するポリムニアの表情に代表されるよう、本作の登場人物の甘美性を携えた表情表現も特筆に値する出来栄えである。
関連:『クレイオ、エウテルペ、タレイアのミューズたち』
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