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作品イメージ
homeページCollection常設展示古典主義ニコラ・プッサン (Nicolas Poussin)
Work figure (作品図)
Description of a work (作品の解説) 2007/10/16掲載
【全体図】
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サッピラの死(サフィラの死) (Mort de Saphira)
1654-56年頃 | 122×199cm | 油彩・画布 | ルーヴル美術館

フランス古典主義の画家ニコラ・プッサン1650年代を代表する作品のひとつ『サッピラの死(サフィラの死)』。本作に描かれる主題は新約聖書 使徒言行録 第五章7-11に記される、信仰や財産など全てを共有していた信者たちであったが、信者のひとりアナニアが妻サッピラ(サフィラ)と相談し、売った土地の代金を誤魔化して主イエスの使徒聖ペトロの足下へ置いたものの、使徒ペトロから「あなたは何故、悪魔に心を奪われ土地の代金を誤魔化したのか。あなたは人間を欺いたのではなく、聖霊を、神を欺いたのだ。」と指摘され、アナニアがその場に倒れ死した三時間後、アナニアの妻サッピラ(サフィラ)が現れ、使徒聖ペトロが「あなたは土地を(足下へ置いた)金額で売ったのか?」と問うたところ、サッピラが「はい、そのとおりです。」と夫アナニアと同じく欺いた為に使徒聖ペトロから「主の霊を試すとは何ということか。」と言葉を述べた後、夫同様その場に倒れ息絶えたとされる逸話≪サッピラの死(サフィラの死)≫である。本作同様、プッサンの1650年代の代表作である『キリストと姦淫の女』に通ずる、堅牢で幾何学的な建築空間や、古代風建築物の(遠近法的)構成は観る者の眼を奪うばかりでなく、本主題の厳格な信仰心への畏怖すらも感じさせる。本作はルネサンス三大巨匠のひとりラファエロ・サンツィオがシスティーナ礼拝堂の装飾タペスリーのために制作した同主題の下絵作品を意識して画家が手がけたと考えられており、その影響が随所に感じられる。画面右部分には使徒聖ペトロとその一行が一段高い場所に配され、使徒聖ペトロはアナニアの妻サッピラ(サフィラ)を指差し欺きを指摘ており、画面中央やや左寄り部分には指摘を受け息絶えたサッピラと、それを驚きながらも駆け寄る他の信者たちが描かれている。このように舞台的な場面の中で、各登場人物の役割を仕草や動作、姿態で明確に描写し適切に表現するプッサンの絵画様式は後のフランス美術において多大な影響を与えた。


【サッピラの欺きを指摘する使徒聖ペトロ】
アナニアの妻サッピラの欺きを指摘する使徒聖ペトロ。本作に描かれる主題は新約聖書 使徒言行録 第五章7-11に記される≪サッピラの死(サフィラの死)≫で、『キリストと姦淫の女』同様プッサン1650年代を代表する作品のひとつとして知られている。

【指摘を受け息絶えるサッピラ】
指摘を受け息絶えるサッピラ。本作はルネサンス三大巨匠のひとりラファエロ・サンツィオがシスティーナ礼拝堂の装飾タペスリーのために制作した同主題の下絵作品を意識して画家が手がけたと考えられており、その影響が随所に感じられる。

【堅牢で幾何学的な建築空間】
堅牢で幾何学的な建築空間。堅牢で幾何学的な建築空間や、古代風建築物の(遠近法的)構成は観る者の眼を奪うばかりでなく、本主題の厳格な信仰心への畏怖すらも感じさせる本作の絵画様式は後のフランス美術において多大な影響を与えた。

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