Description of a work (作品の解説)
2005/11/06掲載
Work figure (作品図)
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教皇イノケンティウス十世

 (Papa Inocencio X) 1650年
140×120cm | 油彩・画布 | ドーリア・パンフィーリ美術館

ベラスケスが残した肖像画の最高傑作のひとつ『教皇イノケンティウス十世』。二度目のイタリア訪問時に描かれた本作は、当時のキリスト教圏内の絶対的な支配者であった≪教皇イノケンティウス十世≫で、本作を見た教皇自ら「この絵は現実過ぎる、全てにおいて余りにも正確だ」と言わしめたほど、対象の内面まで深く掘り下げられた写実的描写は、肖像画家としても名を馳せていたベラスケスの最も優れた作品のひとつとして多くの研究者から認められている。本作はティツィアーノに代表されるヴェネツィア派の色彩技法の影響が随所に感じられ、中でも背景や教皇の纏う法衣に使用される赤色は、細心の注意を払われ低俗でけばけばしい表現に陥ることなく、見事な調和をみせている。


【全体図】
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教皇としての威厳と、ひとりの人間としての内面までも描いた教皇イノケンティウス十世の肖像。対象の内面まで深く掘り下げられた写実的描写は画家の最高傑作として広く認められている。



【ひとりの人間としての内面までも描いた】
ティツィアーノに代表されるヴェネツィア派の技法の影響が随所に感じられる色彩表現。背景や教皇の纏う法衣に使用される赤色は、細心の注意を払われ低俗でけばけばしい表現に陥ることなく、見事な調和をみせている。



ヴェネツィア派を思わせる色彩表現】

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