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作品イメージ
homeページCollection常設展示バロック美術レンブラント (Rembrandt Harmensz, van Rijn)
Work figure (作品図)
Description of a work (作品の解説) 2006/12/08掲載
【全体図】
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聖パウロに扮した自画像
(Self-Portrait as The Apostle Paul) 1661年
92×77.5cm | 油彩・板 | アムステルダム国立美術館

巨匠レンブラント晩年期を代表する自画像作品のひとつ『聖パウロに扮した自画像』。画家が破産し、家族や弟子と共にそれまで住んでいた豪邸から半分ほどの広さの借家に引越した頃に描かれた本作は、心臓に近い懐へ差される短刀や、神の言葉を象徴する書物など伝統的なアトリビュートが示すよう、キリスト教弾圧のためにダマスクスへ向かう道中に、突然天からの光に照らされ主イエスの声を聞き、熱心なキリスト教徒へと改宗して布教に努め、後にキリスト十二使徒として数えられた「小さいもの」を意味する≪聖パウロ≫(改宗前はサウロ)に扮した自画像である。本作では画家の聖人パウロに扮するという自己の顕示がなされているが、その表情は非常に内向的で憂鬱な雰囲気に満ちている。この悟りとも諦めとも解釈できる複雑な感情を内面へ秘めた画家の表情は、聖パウロの残した書簡集の深い精神性と共通する独特な世界を観る者に連想させる。またほぼ顔面に集中する光の表現や、それと対照的な画面内の陰影のやや荒いタッチは晩年の作風を研究する上でも興味深い点である。なお研究者らは、本作をほぼ同サイズであることから聖バルトロマイ、聖ヤコブなど同時期にキリスト使徒らを描いた連作(画家の真作は4点とされる)の一部であると推測している。

関連:J・ポール・ゲッティ美術館所蔵 『聖バルトロマイ』


【内向的で憂鬱な雰囲気の表情】
内向的で憂鬱な雰囲気の表情。本作でレンブラントは聖人パウロに扮するという自己の顕示がなされているが、その表情は非常に内向的に憂鬱な雰囲気に満ちている。この悟りとも諦めとも解釈できる複雑な感情を内面へ秘めた画家の表情は、聖パウロの残した書簡集の深い精神性と共通する独特な世界を観る者に連想させる。

【伝統的なアトリビュートである短刀】
伝統的なアトリビュートである短刀。本作はキリスト教弾圧のためにダマスクスへ向かう道中に、突然天からの光に照らされ主イエスの声を聞き、熱心なキリスト教徒へと改宗して布教に努め、後にキリスト十二使徒として数えられた「小さいもの」を意味する≪聖パウロ≫(改宗前はサウロ)に扮した自画像である。

【神の言葉を象徴する書物】
神の言葉を象徴する書物。ほぼ顔面に集中する光の表現や、それと対照的な画面内の陰影のやや荒いタッチは晩年の作風を研究する上でも興味深い点である。なお研究者からは、本作をほぼ同サイズであることから聖バルトロマイ、聖ヤコブなど同時期にキリスト使徒らを描いた連作(画家の真作は4点とされる)の一部であると推測している。

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