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Collectionコレクション
作品イメージ
homeページCollection常設展示バロック美術バルトロメ・ムリーリョ (Bartolome Esteban Murillo)
Work figure (作品図)
Description of a work (作品の解説) 2006/03/22掲載
【全体図】
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巡礼者にパンを配る幼児キリスト 1678年頃
(The Child Jesus Distributing Bread Among the Pilgrims)
219×182cm | 油彩・画布 | ブダペスト美術館(ハンガリー)

スペイン・バロックにおけるセビーリャ派の巨匠バルトロメ・エステバン・ムリーリョ晩年期の名作『巡礼者にパンを配る幼児キリスト』。エステルハージイ・コレクションよりブダペスト美術館が所蔵することになった本作は、セビーリャ聖堂参事会員ドン・フェスティーノ・デ・ネベの依頼により、同地のデ・ロス・ベネラブレス慈善病院のために描かれた作品で、後輪の射す聖母マリアに抱かれた幼子イエスが、天使に導かれながら巡礼者に聖別されたパンを与える場面が描かれている。この最後の晩餐でイエスが十二人の弟子達に与えた聖物はキリストの肉に聖変化したと信じられており、教会ではミサの後に病者へ与えるものとしてパンを聖別する習慣を示している。ムリーリョ晩年期の特徴である明瞭で柔らかい色彩は長い歳月によってかなり失われてしまっているものの、画家独自の上品で幼さの残る聖母マリアや天使の表現や、セビーリャ派特有の実直な明暗対比の大きい描写などには、歳を重ねてなお冴える優れた個性を存分に発揮し描かれていることがわかる。また本作がエステルハージイ・コレクションに帰属されていたことから、時代を超えてスペインを代表する画家としてのムリーリョの名声が広く知られていたことが窺える。


【巡礼者にパンを与える幼子イエス】
巡礼者にパンを与える幼子イエス。本作は、最後の晩餐でイエスが十二人の弟子達に与えた聖物はキリストの肉に聖変化したと信じられており、教会ではミサの後に病者へ与えるものとしてパンを聖別する習慣を描いたものである。
【幼子イエスを抱き見つめる聖母マリア】
幼子イエスを抱き見つめる聖母マリア。エステルハージイ・コレクションよりブダペスト美術館が所蔵することになった本作は、セビーリャ聖堂参事会員ドン・フェスティーノ・デ・ネベの依頼により同地のデ・ロス・ベネラブレス慈善病院のために描かれた。
【パンを受け取る巡礼者】
キリストの聖変化とされるパンを受け取る巡礼者。画家独自の上品で幼さの残る聖母マリアや天使の表現や、セビーリャ派特有の実直な明暗対比の大きい描写などには、歳を重ねてなお冴える優れた個性を存分に発揮し描かれていることがわかる。

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